症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2021/10/19 (火)

生理痛・子宮筋腫

漢方的な原因
生理痛は中医学的には「痛経」と呼び、痛みのある月経という意味があります。
生理痛に限らず、痛みが起こるのは「不通則痛(ふつうそくつう)」と言って、”通らないから痛い”と考えます。通らないというのは、体の構成成分、気・血・津液のいずれかが滞っているということです。
①気滞血瘀
ストレスやイライラ、怒りっぽい性格が原因で気の巡りが悪くなり、さらに血の巡りが悪くなっている状態。
ストレスがかかると気が滞り、脹痛(張って痛い)が起こりやすくなります。ストレスによる痛みは出たり消えたりする性質があります。
気のめぐりが悪い状態が続くと、血の巡りが悪くなり瘀血を生じます。瘀血の痛みは針で刺すようなズキズキした固定性の痛みのことが多いです。
代表的な漢方薬
通導散、桃核承気湯、牛膝散、逍遙散、加味逍遙散、女神散、桂枝茯苓丸、桂枝茯苓丸加薏苡仁、芎帰調血飲第一加減など
②寒凝胞中
胞中(子宮の中)の血が、冷え(寒)によって凝固されている(血がドロドロになっている)状態。
冷えると液体は固まります。そうすると瘀血を生じます。冷えからくる瘀血の痛みは、ひきつるような痛みで温めると軽減することが多いです。
代表的な漢方薬
当帰建中湯、当帰四逆湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、温経湯、五積散など
③気血虚弱
気と血の不足。生理によって大量の血を排出し、子宮が空っぽになって子宮がうまく働かない状態。
生理後半~生理後に弱い痛みが起こることが多く、シクシク痛むことが多いです。
代表的な漢方薬
帰脾湯、加味帰脾湯、十全大補湯、人参養栄湯、当帰芍薬散など
④肝腎虚損
腎(両親から受け継いだ生命エネルギー)の低下と、血液の貯蔵場所である肝の血の不足が起こっている状態。
肝腎同源といわれるように、肝が弱ると腎が弱り、腎が弱いと肝も弱くなりやすいという関係があります。痛みの特徴は、腹痛のほかに、腰痛や腰がだるいという腎の症状が伴います。
代表的な漢方薬
六味地黄丸、知柏地黄丸、杞菊地黄丸、八味地黄丸、牛車腎気丸など
若い頃は実証、熟年期は虚証
上記の①と②は実証で、生理前に痛くなる、押さえると痛い、という傾向があります。若い女性はこの①②が原因のことが多いです。
③と④は虚証で、生理後半に痛くなる、押さえると気持ちがいい、という傾向があります。加齢にしたがって出産や過労で消耗し、虚証の生理痛が多くなってくるといわれています。
『生理痛・子宮筋腫』を根本から改善するには、漢方薬を
「生理痛をなんとか改善したい」「子宮筋腫の手術を避けたい」という方は、根本から巡りを整える漢方薬がおすすめです。

生理痛はあって当たり前と思っている方もいらっしゃいますが、漢方では生理痛はないのが正常です。生理痛は、血行不良の証拠でもあります。鎮痛剤は飲んでいる間だけは痛みを抑えることができますが、同時に体を冷やしてしまうので、全体としては悪循環になっていきます。
また子宮筋腫は、漢方では古い汚れた血の集まったものだと考えます。やはり血の巡りが悪いことが要因となり、人によっては一つだけでなく、たくさんできてしまうこともあります。

漢方では痛みを抑えるのではなく、痛みや血行不良の根本的な原因を探り体質改善していきます。痛みが起こらないように、また子宮筋腫の悪化や再発を予防できるよう、お一人お一人に合わせた処方をお選びいたします。

そもそも体のバランスが乱れる原因は、心・食事・運動・休養・環境の乱れ。漢方薬を飲むとともにこれらを見直していくことで、自分の良くなる力をより発揮できるようになり改善への大きな後押しとなります。
漢方みず堂には女性の専門相談員も多数在籍しておりますので、安心してご相談くださいませ。