症状別ブログ

鼻炎・花粉症と漢方

鼻炎・花粉症と漢方

アレルギー性鼻炎とは

アレルギーとは、何らかのアレルゲンに対して、体の防御反応が過剰に働くことを言います。つまり、根本的には免疫機能の異常とも言えます。その中でも、アレルギー性鼻炎は、何かのアレルゲンに対して、鼻水・くしゃみ・鼻づまりといった症状が出ます。漢方的に、アレルギー体質は気血水では「水毒」を一番の原因と考えます。また、肝心脾肺腎のうち、皮膚や鼻は「肺」系統に属し、「肺」の水分代謝がうまくいかなくなることでアレルギー症状が出てきます。」

後鼻漏とは

最近増えてきたご相談に後鼻漏があります。鼻水が喉のほうにおりてきて、へばりついて気持ち悪かったり、咳が出たりします。痰も多く、口臭の原因になることもあります。普通の人でも鼻水は喉におりてきているのですが、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の方は鼻水が粘性をもつため、大変不快になります。鼻炎の増加に比例して後鼻漏でお悩みの方が多くなるのは当然のことですね。子供の咳が続く時に、咳止めではなく鼻水の薬で咳が治まることが多々あります。子供は鼻から喉へ鼻水が流れやすい角度になっているので、後鼻漏になりやすいです。

アレルギー性鼻炎の原因と症状

鼻炎・花粉症と漢方

アレルゲンとなる原因物質は様々ですが、アレルギー性鼻炎を引き起こすアレルゲンとしては、ハウスダスト、花粉、ダニ、真菌(カビ)など様々です。しかしながら、上記のようなアレルゲンは同じ環境に住んでいる人には平等にふりかかるものなのに、なぜアレルギー症状を起こす人と起こさない人がいるのか??昔は平気だったのに、大人になって突然アレルギー症状が出たりするのか??と思いませんか?やはり、アレルギーは体の内側の問題です。漢方では「内因」と呼びますが、体の中の環境が整っていないとちょっとした外からの刺激でアレルギー症状が出たり、風邪を引くのです。どんなにアレルゲンを排除しても、内因をどうにかしない限り、また新たなアレルギーを引き起こすのです。実際にアレルギーマーチと言われるアレルギーの連鎖が起こる方は少なくありません。

通年性の鼻炎(血管運動性鼻炎)との違い

血管運動性鼻炎の症状はアレルギー性鼻炎とよく似ていますがアレルギーではなく、特定のアレルゲンもありません。アレルギー性鼻炎の方が、いつのまにか年中鼻炎になったりしますが、最初はアレルゲンに反応して症状が出ていたのが慢性化し、鼻の粘膜が弱くなり、通年鼻炎になってしまいます。点鼻薬を乱用したり、アレルギー薬を長期的に使用することでも鼻の粘膜は弱くなってしまいます。

鼻炎と漢方

鼻炎に限らず、漢方の場合は「証」と言って、体質に合ったものを服用することが大切です。大きく分けると、熱/寒(熱症状または熱がこもっている/冷えが関係している)、体力がある/ない、によって使用する漢方薬は全く違い、ここを捉え間違えると効果がないどころか、体に悪影響が出ることもあります。鼻炎の場合、症状を取るものと、根本的な体質改善をするものがあり、代表的な「小青竜湯」は症状を取る漢方薬です。ですから、症状が緩和されはするものの、再びアレルゲンに触れると症状が出ます。つまり、根本的な体質改善をコツコツとしながら、症状が出た時には症状を取る漢方薬で対処するというのが、正しい体質改善の方法です。中には、症状をとりながら、体質改善にもなる漢方薬もあります。

最初にアレルギーは漢方では「水毒」とご説明しました。漢方で水の代謝に関わるのは「脾」「肺」「腎」の3つです。なぜ水毒が体内にあるのかを知るには、脾肺腎のどこに問題があるのか?を突き止める必要があります。また、脾肺腎のどれか一つだけでなく、複数に問題があることもあります。

脾が関係する水毒

  • ■胃腸が弱い
  • ■水分を取るとお腹がポチャポチャいう
  • ■冷たいものの飲食過多

アレルギーの方で最も多いのはこのタイプ。子供のアレルギーのほとんどは、胃腸が関係しています。胃腸の働きが不十分または水分の取りすぎで、水が溜まってしまうタイプです。

肺が関係する水毒

  • ■顔色が青白い
  • ■喘息
  • ■未熟児で産まれた
  • ■便秘

いわゆる、アレルギー体質は「肺」が生まれながらに弱い場合があります。

腎が関係する水毒

  • ■冷え性
  • ■温まると症状が改善する
  • ■足のむくみ

体の余分な水分は最終的には尿として排泄する必要があります。冬場に症状が悪化したり、年齢と共にアレルギー症状が出るようになった場合は根本的には腎を強くしていきます。

アレルギー性鼻炎と食事

人は食べ物のおばけという本がありますが、体は自分が食べたものでできています。当然、食べたものの影響を存分に受けます。アレルギーは水毒ですので、水分の取り方と温度はとても重要です。冷たい水分を控えるだけで症状が緩和される人も多いです。特にコーラなどのジュース類やお酒などは体を冷やしたり、粘らせたりする性質もあるため控えたい飲み物です。体を冷やすと水が溜まりやすくなります。というのも、余分な水を外に出す働きの腎・膀胱系は冷えると働きが鈍くなります。漢方的に、白砂糖は陰性の強い食べ物なので、体を冷やす性質があります。

特にお子さんのアレルギーの場合、以下の5つのことをまずは試してみてください。

  • ① 水分のガブ飲みを控える
  • ②甘いものを控える
  • ③食事中にお茶はあげない
  • ④生ものは控える
  • ⑤朝食に体を温めるものを取り入れる

おすすめの漢方薬

症状を取る代表的漢方薬

  • 小青竜湯
  • 小青竜湯加石膏
  • 苓甘姜味辛夏仁湯
  • 麻黄附子細辛湯
  • 葛根湯加辛夷川芎
  • 辛夷清肺湯
  • 荊芥連翹湯

体質改善の代表的漢方薬

  • 五積散
  • 苓桂朮甘湯
  • 連珠飲
  • 六君子湯
  • 当帰芍薬散
  • 八味地黄丸
  • 黄耆建中湯
  • 当帰四逆加呉茱萸生姜湯

妊娠中の鼻炎・花粉症

漢方薬と言えども、妊娠中に使用できるものは限られます。ただし、妊娠後期にもなれば、小青竜湯を数日飲むぐらいは全く問題ありません。妊娠するとどうしても気血水の巡りが悪くなります。つまり水毒も起こりやすくなります。妊娠中は基本的には当帰芍薬散を飲みながら、アレルギー症状が出た時は苓甘姜味辛夏仁湯を飲むといいでしょう。

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