症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2021/10/12 (火)

更年期障害

漢方的に見る更年期
有名な薬酒のCMでお馴染みの方も多いと思いますが、中国の古い書物に女性の体は7年周期で変化すると書いてあります。

これによれば更年期は 7×6=42歳ぐらいから徐々に始まり 7×7=49歳を過ぎたぐらいまでが該当します。


しかしながら、人類は進化発展をつづけ、今では寿命も当時の倍近く、初潮が始まるとされる14歳というのも、現代の人間とは少しずれてきた印象。

そのため漢方的には「更年期はいつからいつまでか」「この症状は更年期なのか、果たしてそうでないのか」という議論は全く意味がなく、現れている症候が大切。
病名は何であれ構わないのが漢方です。
漢方的に見る「ホットフラッシュ」
自分の意志とは関係なく、突然、滝のように流れ出てくる汗、カーッとくるのぼせ。
ホットフラッシュは更年期の症状として大変多く、かつ最も困るものでもあります。


漢方では、体の中の「潤い」が少なくなり(歳を重ねるとシワシワになってきますよね)体の中で起こった火事(ほてり・のぼせ・不眠・イライラなど)を消すことができないと考えます。
このことを漢方用語では「陰虚火旺(いんきょかおう)」と言います。

火事が起きたらバッと消せばいい、というわけではなく、根本的な不足している「潤い」を補いながら火を鎮めていく漢方を使います。
代表的な漢方薬
更年期の代表的三大漢方と言われる、
加味逍遙散・桂枝茯苓丸・当帰芍薬散
以外にも、症状体質によって様々な漢方薬が使われます。

三物黄芩湯、黄連阿膠湯、温清飲、清心蓮子飲、温経湯、六味地黄丸、知柏地黄丸、八味地黄丸など

体質に合わないものを飲むと症状が悪化したり思わぬ不調を招くこともありますので、専門家に選んでもらうことが大切です。
『更年期障害』を根本から改善するには、漢方薬を
そもそも更年期とは女性なら誰しも訪れる、閉経を迎える前後10年間のことを言います。

この時期にホルモンバランスが崩れることで、自律神経・代謝のバランスが乱れて起こる様々な症状が「更年期障害」です。


更年期に起こる症状は『動悸・めまい・発汗・ほてり・頭痛・倦怠感』など様々。
中でもご相談いただくことが多いのがホットフラッシュで、実際に起こると本当に不快なものです。

症状のみならず何事にもやる気が失せて、家事・仕事に支障が出てしまうというケースも少なくありません。


女性ホルモンの急激な変化に、身体や心がついていかなくなってしまう更年期。
しかし、漢方薬は心や身体などのバランスをとるのに最適です。
実際ご相談いただいた多くのお客様から、漢方を飲む前より症状が良くなっているとお喜びの声をいただいております。

漢方相談では、まずはいま体の中でどういうことが起こっているのかを漢方的に紐解き、お一人お一人に最適な処方を選んでいきます。
また、体質改善を進めていく途中では体質も変わっていきますので、その都度自分に合った漢方薬を飲むことが大切です。

そして、そもそも体のバランスが乱れる原因は、心・食事・運動・休養・環境の乱れ。
漢方薬を飲むとともにこれらを見直していくことで、自分の良くなる力をより発揮できるようになり改善への大きな後押しとなります。

急な体調変化でお悩みの方は、ぜひ一度漢方みず堂にご相談くださいませ。
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