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頭痛・偏頭痛の基礎知識と頭痛・偏頭痛の漢方

頭痛・偏頭痛の基礎知識と頭痛・偏頭痛の漢方

頭痛の原因と治療

日常生活を送っていると、頭痛に悩まされて困っているという方は多いと思います。

毎日のように頭痛があり、薬を飲んで痛みを和らげたりもしくは痛みを我慢して生活をするという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

頭痛には種類があって、原因によって症状や治療薬が異なります。
大きく分けて機能性頭痛と症候性頭痛があり、多くを占める機能性頭痛(一次性頭痛)の西洋医学的治療法と、漢方でのアプローチを詳しく解説します。

症候性頭痛については一番最後で解説をします。

1. 機能性頭痛(一次性頭痛)

1. 機能性頭痛(一次性頭痛)

脳の血管や頭の筋肉に何らかの原因があって、頭痛が起こる場合を機能性頭痛(一時性頭痛)と呼びます。
慢性的に頭痛に悩まされている方の大半はこのタイプのどれかに当てはまると思います。

痛みの種類には締め付けられるようなズキズキする痛みや、目の奥やこめかみのあたりがえぐられる痛みなどがあります。

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頭痛の名称症状原因治療法
片頭痛
  • ・頭の片側や両側にズキズキとした痛みが起こる頭痛。
  • ・痛みは数時間~数日と長い間続く場合がある。
  • ・痛みが起こる前に目がチカチカすることがある。
  • ・比較的女性に多い
ストレスやホルモンバランスの乱れから起こる脳血管の広がりが頭痛を引き起こす。(血流が増えて頭が痛くなる)
  • ・痛み止めで頭痛を抑える
  • ・脳血管が広がらないようにする薬を服用する
  • ・ストレスを取り除くようにする
など
群発頭痛
  • ・目をえぐられるような激しい痛みが起こる頭痛。
  • ・痛みが起きる頻度は低いが、再度繰り返すことがある。
  • ・涙が出る、鼻水が出る、汗をかくなど様々な症状が現れる。
  • ・比較的若い男性に多い
自律神経の乱れや、脳神経の働きがおかしくなることが原因と言われているが、詳しくは分かっていない。頭痛が起こった時には、飲み薬では効果が無い場合があるので、酸素吸入をする場合がある。
群発頭痛用の点鼻薬や注射薬が有効な場合がある。
緊張型頭痛
  • ・後頭部から首にかけておこる締め付けられるような痛み。
  • ・痛みの度合いは軽いものから重いものまで様々。
  • ・肩や首のコリを伴う事がある。
精神的ストレスや眼精疲労により、顔の筋肉が持続的に締め付けられて頭痛を引き起こす。筋肉のコリをとるためにストレッチを行ったり、筋肉の緊張をほぐす薬を飲んだりします。
ストレスが原因の場合は気持ちを楽にしてくれる薬を飲む場合もあり。

漢方での頭痛の治し方

漢方での頭痛の治し方1

上記の表のように頭痛の原因が、ストレスや自律神経・ホルモンバランスの乱れといったもので、毎日毎日痛み止めやこりをほぐす薬を飲んだとしても、その繰り返しで、一体じゃあどうすれば良いの?と思いますよね。

漢方にはストレスに対応するものや自律神経・ホルモンのバランスを整えるものがたくさんあります。

『頻繁にひどい頭痛が起こるので、痛み止めの薬をいつも持ち歩いている。』
『薬を飲む回数も増やすのも抵抗があるので、根本から改善していきたい。』

そんな方はぜひ、漢方みず堂にご相談ください。

漢方での頭痛の治し方2

まずはあなたの頭痛は以下のA〜Eのどのタイプに当てはまりますか?
自分のタイプをチェックしてみましょう。

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ABCDE
原因ストレス・自律神経水分代謝血行不良体の消耗
どんな頭痛?生理前の頭痛
ガンガンする頭痛
偏頭痛
天気が悪い日の頭痛・頭重
暴飲暴食の翌日の頭痛
リラックスした時に頭痛
痛いところがよく分からない
固定された、刺すような激しい頭痛ぼーっとする頭痛ふらつきを伴う頭痛
痛みは押さえたほうが楽
その他のよくある症状目の充血
キーンと高い耳鳴り
血圧上昇
頭のふらつき
めまい
のぼせ
めまい
胸が痞える
胃がむかむかする
食欲がない
血行が悪い
事故や脳出血などの経験がある
物忘れ
ふわふわするめまい
ジーと低い耳鳴り
足腰のだるさ
年齢的な衰え
立ちくらみ
めまい
顔色が悪い
動悸
眠れない
貧血
代表的な漢方薬抑肝散
釣藤散
竜胆瀉肝湯
大柴胡湯
加味逍遙散
半夏白朮天麻湯
苓桂朮甘湯
竹茹温胆湯
芎帰調血飲第一加減
桂枝茯苓丸
折衝飲
杞菊地黄丸
八味地黄丸
十全大補湯
七物降下湯
帰脾湯

漢方で痛みはなぜ起こる?

漢方で痛みはなぜ起こる?

漢方では全ての痛みの現象は、次の2つの言葉で説明されます。
簡単に言えば「何かが詰まっている(上記表のA、B、C)」か「何かが不足している(上記表のD、E)」のどちらかです。

何かが詰まって起こる頭痛【A、B、Cのタイプ】

「不通則痛(ふつうそくつう)」
通じざれば則ち痛むという意味の言葉があります。何かが滞って痛みが出る、という意味です。

それではその「何か」とは何でしょうか?

私たちの体には「気(エネルギー)」「血(血液・栄養)」「津液(リンパ液・潤い)」の3つの成分がたっぷりと巡っている状態が健康と考えます。

何かしらの理由でこの「気・血・津液」の通り道が塞がれた時に、痛みが発生すると考えます。
この時は、比較的激しい痛みが起こります。
治療としては、この詰まりを解消してあげることになります。

A:ストレスや自律神経の乱れが原因の頭痛

  • ・生理前の頭痛
  • ・ガンガンする頭痛
  • ・偏頭痛
  • ・目の充血
  • ・キーンと高い耳鳴り
  • ・血圧上昇
  • ・頭のふらつき
  • ・めまい
  • ・のぼせ

現代社会において、最も多いタイプの頭痛ではないかと思います。

このような頭痛・症状がある場合は、「気」が滞っています。
「気」というのは目に見えないものですが、体全体のエネルギーのことで、漢方ではとても大切に考えます。

この「気」の流れを調節しているのが、「肝・心・脾・肺・腎」という五臓の中の「肝」にあたります。
漢方理論の中で、「気・血・津液」は体の構成成分のこと、「肝・心・脾・肺・腎」は体の機能を現し、この2つは漢方を理解する上でとても重要です。
※「肝」については、詳しくはこちらをご覧ください。

「肝」は全身に気を巡らせる助けをしていますが、過度の緊張やストレスで肝は弱ります。

ホルモンバランスなども肝が整えていますので、ストレスで生理が乱れたり、生理周期に合せて頭痛がするのも「肝」の乱れが原因です。

A:ストレスや自律神経の乱れが原因の頭痛の代表的な漢方薬

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痛みが激しい目の充血・口が渇く竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
イライラ・脇腹の張り大柴胡湯(だいさいことう)
生理前の頭痛・ストレスで胃腸にくる加味逍遙散(かみしょうようさん)
痛みは激しくない朝方の頭痛釣藤散(ちょうとうさん)
めまい・ふらつき抑肝散(よくかんさん)
A:ストレスや自律神経の乱れが原因の頭痛の代表的なツボ

頭頂部や目の奥が痛い時のツボ
偏頭痛や片側が痛い時のツボ

A:ストレスや自律神経の乱れが原因の頭痛が改善した例はこちらから

漢方で頭痛が改善した例~ストレスや自律神経の乱れが原因の頭痛~

  1. 1)36歳女性で15年間ロキソニンを飲み続けた方が3ヶ月で劇的変化した例
  2. 2)37歳女性で偏頭痛が改善し、妊娠もできた例
  3. 3)35歳男性でパソコンを長時間使うことからの偏頭痛が半年でスッキリした例
  4. 4)18歳男性の受験生の緊張型の頭痛・腹痛が3ヶ月後には全くなくなった例
  5. 5)72歳男性のステロイドの副作用からの頭痛・耳鳴り・不眠の改善例

B:水が溜まって起こる頭痛

  • ・天気が悪い日の頭痛
  • ・暴飲暴食の翌日の頭痛
  • ・リラックスした時に頭痛
  • ・めまい
  • ・胸がつかえる
  • ・胃がむかむかする
  • ・食欲がない

このような頭痛・症状がある場合は、「津液=水」が溜まっています。
「津液=水」とは血液以外の液体で、リンパ液や涙、唾液なども全て津液に含まれます。

胃腸の働きが弱ることで「津液=水」が溜まり、ドロドロとしてくると、頭痛が起きます。

高温多湿の気候の日本では、胃腸が弱りやすく、天気が悪いとなんとなく頭が重いというのは、まさにこの水が溜まって起こる頭痛です。

頭が重く、痛む場所も特定できないような鈍い痛みが感じられます。
また水が溜まってドロドロしたものを「痰湿(たんしつ)」といい、粘る性質を持つので、症状は頑固で長引きやすいです。

B:水が溜まって起こる頭痛の代表的な漢方薬
  • ・胃腸が弱くて消化不良気味
  • ・フワフワしためまいがする
  • ・下痢、軟便
半夏白朮天麻湯
(はんげびゃくじゅつてんまとう)
  • ・冷えが強い
  • ・動悸や立ちくらみがある
  • ・水分をとると胃がぽちゃぽちゃする
苓桂朮甘湯
(りょうけいじゅつかんとう)
  • ・イライラして眠れない
  • ・咳や痰が出る
  • ・胃がムカムカする
竹茹温胆湯
(ちくじょうんたんとう)
B:水が溜まって起こる頭痛の生活養生ワンポイント

「水」が溜まって起きているので、水分の摂り方に気をつけましょう!
1日に2リットルの水を摂った方が良いというのは、個人差があります。
水分を出す力がないのに水分を取りすぎると溜まる一方です。

  1. ①水分はこまめに、少量ずつ。お小水の回数5〜6回が目安。
  2. ②温かいもの、せめて常温
  3. ③消化に良い食べ物を心がける

C:血行不良(瘀血:おけつ)が原因の頭痛

  • ・固定された、刺すような激しい頭痛
  • ・打撲などの外傷を負った
  • ・冷え・のぼせがある
  • ・顔色が暗くくすんでいる
  • ・肩こりがひどい
  • ・舌に黒っぽい斑点がある

漢方では古い血液が滞っている状態を「瘀血(おけつ)」と呼びます。
瘀血は病気が長引いた時や肥満、体の冷えなどでも発生します。

痛み止めを長期的に服用していると、どうしても血流が悪くなり、瘀血が発生して頭痛が起きるという悪循環もあります。

他のタイプの頭痛と混合で出ることも多いです。

C:血行不良(瘀血:おけつ)が原因の頭痛の漢方薬
産後や出血過多など血の消耗もある芎帰調血飲第一加減
(きゅうきちょうけついんだいいいちかげん)
Bの頭痛とのミックス型桂枝茯苓丸
(けいしぶくりょうがん)
体力はある方で、とにかく痛みが酷い折衝飲
(せっしょういん)
C:血行不良(瘀血:おけつ)が原因の頭痛のツボ

頭痛や肩こりがひどい時のツボ

瘀血が原因の頭痛が改善した例はこちらから

44歳女性でダイエットをすることで酷かった頭痛も起きなくなった例

何かが不足して起こる頭痛【D、Eのタイプ】

「不栄則痛(ふえいそくつう)」
栄えざれば則ち痛むという意味の言葉があります。十分ではないために痛む、という意味です。

これは、先ほども出てきた「気・血・津液」が足りず、通り道があっても流れるものがなくなった状態で起こる痛みです。

この時は、我慢できるくらいの弱い痛みが断続的に起こります。

痛みが慢性化していて、改善するのに少し時間がかかることが多いです。
治療としては、不足しているものを補い、通りを良くしていく方法をとります。

D:加齢・過労が原因!頭に酸素がいかない感じの頭痛

  • ・ぼーっとする頭痛
  • ・物忘れ
  • ・ふわふわするめまい
  • ・ジーと低い耳鳴り
  • ・足腰のだるさ
  • ・年齢的な衰え

漢方で「腎」は生命エネルギーそのものが宿ると考えられ、年齢と共に自然と衰えていくものです。

腎は「腎精(じんせい)」という、人の体を構成し、生きていく源となる物質を貯蔵しています。

この「腎精」は骨髄や脊髄といった「髄」を生じる作用をもち、体の上部で脊髄と繋がっている脳は、髄の集まりである「髄海(ずいかい)」ともいわれています。

腎が衰えてくると、腎精が不足するため髄の生成も少なくなり、髄海(脳)が空虚となり頭痛がおきます。
頭が空っぽのような、頭に栄養・酸素がいかない時のような痛み(空痛といいます)を感じます。

D:加齢・過労が原因!頭に酸素がいかない感じの頭痛の漢方薬
目の疲れ、かすみがある杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
冷えが酷い八味地黄丸(はちみじおうがん)

E:胃腸が原因!ふらふらする頭痛

  • ・ふらつきを伴う頭痛
  • ・痛みは押さえたほうが楽
  • ・立ちくらみ
  • ・めまい
  • ・顔色が悪い
  • ・動悸
  • ・眠れない
  • ・貧血

食べたり飲んだりした物が胃腸(脾)で栄養となって吸収されて「血」ができます。

胃腸(脾)が弱っている人は血を補うことができずに、血が不足した状態「血虚(けっきょ)」に至ります。

また、子宮筋腫や閉経間際、産後など出血過多の場合も血虚になりやすいです。

血は精に変化し、さらに髄に変わります。
このため血が不足すると、結果的に髄海(脳)を養うことができず頭痛がおこります。

これはDの頭痛と同じ理由のためDとEの頭痛は同じような頭痛です。
その他の症状で、根本的な原因が胃腸(脾)にあるのか腎になるのかを見極めてください。

E:胃腸が原因!ふらふらする頭痛の漢方薬
大病の後など体力が落ちている十全大補湯
(じゅうぜんたいほとう)
下の血圧が高い、めまい七物降下湯
(けい(しちもつこうかとう)
胃腸が弱い、下痢しやすい帰脾湯
(きひとう)

A〜Eの頭痛が混合している場合は清上蠲痛湯 (せいじょうけんつうとう)

清上蠲痛湯 (せいじょうけんつうとう)は頭痛のファーストチョイスとも言われるあらゆる頭痛タイプを網羅した漢方薬です。

清上蠲痛湯を飲んでみて、良くならない、もしくはあともう少しがスッキリしないという場合はぜひ自分のタイプに合った漢方薬を飲んでみてください。

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

冷えをきっかけに、上記A、B、Eの頭痛が起きたときに大変よく効きます。

気候などの環境による頭痛

気候などの環境による頭痛

寒かったり、異常に暑かったり・・・
そんな時の頭痛には、漢方薬をパッと飲むと早く良くなります。

上述のA〜Eの慢性化した頭痛にはある程度長期的に体質改善していく漢方薬が必要です。

漢方では、環境による悪影響を「外邪」と呼び、風・寒・暑・湿・燥・火(熱)の六邪があります。

これらが体内に侵入すると、気血の通り道を塞ぎ、不通則痛(ふつうそくつう)を招きます。

頭痛に最も関係するのは「風(ふう)」です。
風のイメージといえば、よく動き、上へ吹き上げる性質。
症状も変化が激しく、体の上部に現れやすいです。

風邪を引いた時の頭痛

風×寒=風寒邪(ふうかんじゃ)

  • ・強い頭痛
  • ・首から後肩部にかけて筋肉がこわばる
  • ・関節が痛む
  • ・くしゃみや透明の鼻水

寒い風にさらされた時に発症します。
寒いと体が縮こまるように、寒はぎゅっと凝縮して固まる性質があります。
その結果、気血の巡りが詰まり、痛みがおこります。

風寒邪に侵されるとは、いわゆる風邪(かぜ)をひいた状態です。
主に使われる処方:川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)、麻黄湯(まおうとう)、葛根湯(かっこんとう)など

のぼせたような頭痛

風×熱=風熱邪(ふうねつじゃ)

  • ・冷やすと楽になる頭痛
  • ・発熱
  • ・喉の痛み
  • ・口渇
  • ・赤ら顔
  • ・目の充血
  • ・咳、黄色い痰

いっきに暖かくなる春先や暖房の設定温度が高いなど、湿度が低く急に暑くなるような環境で起こる頭痛です。
熱は火の性質。
熱は上に昇り、水分を蒸発させ、炎症を起こします。
症状の特徴は、など、上部に熱性の症状が現れます。
主に使われる処方:銀翹散(ぎんぎょうさん)、釣藤散(ちょうとうさん)、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)など

夏風邪の頭痛

風×湿=風湿邪(ふうしつじゃ)

  • ・頭重感
  • ・頭が締め付けられるような痛み
  • ・手足の重だるさ
  • ・食欲不振
  • ・胸や胃のあたりのつかえ
  • ・尿が出にくい
  • ・軟便

梅雨~夏にみられる胃腸風邪に相当します。
湿度が高い日本ではお馴染みの外邪です。
湿は湿地のイメージです。
淀み、粘りやすい性質を持ちます。
湿はなかなか動かないので、痛みは長引くことが多いです。
主に使われる処方:藿香正気散(かっこうしょうきさん)、五苓散(ごれいさん)など

痛みに用いる動物生薬

本場中国で頑固な痛みに重宝されるものといえば虫薬です。

文字通り、虫を薬として使います。
意外なものを薬にしてしまう中国ならではの、最初に使った人は勇気があるなと感じてしまう虫たちです。

効くと知ったところで、実際に飲むとなると躊躇する方も多いかもしれませんが、粉末にしてあるので、飲み慣れるとなんともない方も多いようです。

全蝎(ぜんかつ)・蜈蚣(ごしょう)・白僵蚕(びゃくきょうさん)

全蝎(ぜんかつ)サソリ
蜈蚣(ごしょう)ムカデ
白僵蚕(びゃくきょうさん)カイコの幼虫

これらは主に肝の経絡に入り、瘀血や痰を通すといわれています。

伏風(ふくふう)といって、脳に風邪(ふうじゃ)がたまっているような頑固な頭痛に効果的だといわれ、中国では産後、骨盤が開いた状態の時に侵入した風邪により頭痛がおこり、なかなか治らないような症例に使われることもあるそうです。

ちょっと衝撃的な虫たちではありますが、まさに「毒薬変じて薬にもなる」ですね。
日本では、なかなか手に入らないものも多いですが、中医師の先生いわく、虫はよく効くそうです。

頭痛はツボがよく効く!

頭痛はツボがよく効く!

「ツボ」は皆さんご存知だと思います。
一体、ツボとは何なのか?
中医学の理論から、今回は特に頭痛によく効くツボをご紹介します。

経絡とは?

「経脈(けいみゃく)」という体の上下に縦に流れる幹線(合計12本)と、「絡脈(らくみゃく)」という、経脈から枝分かれして全身を網の目状に分布する線を合わせて、「経絡(けいらく)」と呼びます。

経絡は気血の通り道であり、体の全ての組織器官・五臓六腑・四肢百骸(ししひゃくがい)・五官九竅(ごかんきゅうきょう)を有機的につなぎ、全ての機能を調節し、その統一性を保っています。

いわゆる血管やリンパ、神経などとは異なる、中医学独自の考え方であり、生理機能や病理変化、治療法を考える上で重要な構成要素となるものです。

  1. ①生理面
    気血を運行し、陰陽の調和をはかり、外邪から身体を防御する。
  2. ②病理面
    病邪を伝送する。病状を反映する通路。
  3. ③治療面
    鍼灸による刺激を伝導し、臓腑(ぞうふ)の虚実を調整する。生薬の帰経作用(それぞれの生薬のもつ、特定の経絡に生じる選択的作用)。

首や後頭部が痛い時のツボ

項頸部から後頭部にかけての痛みには、膀胱の経絡(足太陽膀胱経)が関係しています。
主に使われる生薬・・・羌活、蔓荆子、川芎、蒿本など

◎ツボ

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天柱(てんちゅう)緊張型頭痛
眼精疲労
顔のむくみ
首の骨の両側にある太い筋肉の外側のくぼみ。
首の骨の両側にある太い筋肉の外側のくぼみ。
崑崙(こんろん)偏頭痛
めまい
腰痛
足のむくみ
アキレス腱と外くるぶしの間のくぼみ。
アキレス腱と外くるぶしの間のくぼみ。

偏頭痛や片側が痛い時のツボ

頭の片側に痛みが出やすい、肩こりがある場合は、胆の経絡(足少陽胆経)が関係しています。
睡眠時間が少ない人、眠るのが遅い(だいたい23~1時より遅い)人に多いです。
主に使われる生薬・・・柴胡、川芎、菊花など

◎ツボ

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頷厭(がんえん)緊張型頭痛
眼精疲労
耳鳴り
髪の生え際に指をあて、口を開け閉めしたときに動きを感じられるところ
髪の生え際に指をあて、口を開け閉めしたときに動きを感じられるところ
完骨(かんこつ)緊張型頭痛
首の凝り
顔のむくみ
めまい
耳の後ろにある骨の膨らみ(乳様突起)の下の後ろ側にあるツボ
耳の後ろにある骨の膨らみ(乳様突起)の下の後ろ側にあるツボ
風池(ふうち)緊張型頭痛
肩や首の凝り
鼻づまり
のぼせ
耳たぶの後ろの骨の下縁と、後頭骨のすぐ下のくぼみとの中間で、髪の生え際のくぼみ
耳たぶの後ろの骨の下縁と、後頭骨のすぐ下のくぼみとの中間で、髪の生え際のくぼみ
肩井(けんせい)緊張型頭痛
肩凝り
首と肩先を結ぶ線が、乳頭から真上に伸ばした線と交差するツボ
※妊娠中は強く刺激しないこと
首と肩先を結ぶ線が、乳頭から真上に伸ばした線と交差するツボ

頭頂部や目の奥が痛い時のツボ

頭のてっぺんや目の奥の痛みには、肝の経絡(足厥陰肝経)が関係しています。
主に使われる生薬・・・呉茱萸、蒿本など

◎ツボ

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百会(ひゃくえ)緊張型頭痛
肩こり
眼精疲労
自律神経を整える
両耳を結んだ線と、体の中央を縦に走る線が交差するところ
両耳を結んだ線と、体の中央を縦に走る線が交差するところ
太衝(たいしょう)頭痛
眼精疲労
かすみ目
生理不順
脇痛
足の甲側で、親指と人差し指の骨の間を足首方向へ触っていき、V字型の骨の谷間のあたり
肝の高ぶりを抑えるツボ
足の甲側で、親指と人差し指の骨の間を足首方向へ触っていき、V字型の骨の谷間のあたり

頭痛や肩こりがひどい時のツボ

大腸の経絡、手陽明大腸経にある手三里と合谷は頭痛・肩こり、生理痛などにとても有名なツボです。

◎ツボ

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手三里(てさんり)偏頭痛
肩こり
寝違い
ひじを曲げた時にできる横じわから手首に向かって指3本分のところにあるツボ。
ここが痛いと肩が凝っているので、毎日もんでいると楽になってくる。
ひじを曲げた時にできる横じわから手首に向かって指3本分のところにあるツボ。
合谷(ごうこく)偏頭痛
生理痛
歯痛
肩こり
便秘
冷え
手の甲の、親指と人差し指それぞれの付け根がV字に交差するところ
※妊娠中は強く刺激しないこと
手の甲の、親指と人差し指それぞれの付け根がV字に交差するところ

頭痛の他、精神面の不調がある時のツボ

頭痛の他に、動悸や不眠など精神的な不調がある場合は、心包の経絡(手厥陰心包経)のツボ、神門や内関がおすすめです。

◎ツボ

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神門(しんもん)頭痛
心痛
不眠
イライラ
手首付け根の内側にある横じわ上の、小指側の端部分
手首付け根の内側にある横じわ上の、小指側の端部分
内関(ないかん)偏頭痛
心痛
動悸
不眠
頭がスッキリしない時
手首内側の横じわの中央からひじ方向へ指3本分ほどずらしたところ。2本ある骨の間。
手首内側の横じわの中央からひじ方向へ指3本分ほどずらしたところ。2本ある骨の間。

2. 症候性頭痛(二次性頭痛)

2. 症候性頭痛(二次性頭痛)

症候性頭痛は、他の病気が原因になって起こる頭痛です。

治療方法としては、元の病気を治す事が一番の近道です。
頭痛は何らかのトラブルが起きているという事を知らせてくれる大事な身体からのサインです。

何か病気があって頭痛が続いている方は、自分の身体に異変が起きているのかもしれないと考えてみてください。

心配な場合は、自分で判断せずに専門家に相談してみてください。適切なアドバイスをしてもらえると思います。

症候性頭痛の例

■頭を強くぶつけたり、ケガをした方の頭痛
頭を強くぶつけたりしたことがある方は、しばらくしてから頭痛が起こるようになることがあります。

特徴は、頭をぶつけても最初のうちは頭痛がないのですが、数週間たつと血の塊が頭の中にできて、それが原因で頭痛や吐き気などが起こることがあります。

■脳の血管が切れた方の頭痛(くも膜下出血など)
くも膜下出血とは、頭を強く殴られたような痛みを伴って、脳の血管が破裂する病気です。

くも膜下出血は放っておくことはできないくらいの異常を感じると思うので、ひどい頭痛が起きた場合には手遅れにならないように、すぐに救急車を呼んでください。

■脳に腫瘍ができた方の頭痛
脳腫瘍がある場合は、頭の中の圧力が高くなる事により引き起こされる朝起きた時の頭痛が特徴的です。
その後、徐々に頭痛が軽くなってきます。

その他にも腫瘍が血管などを引っ張ったり刺激する事でも頭痛が起こります。

■薬を飲みすぎていたり、急にやめたりしたときにおこる頭痛
頭痛に悩んでいる方は、痛み止めを乱用してしまうことがあります。
それによって引き起こされる頭痛があります。

頭痛薬にはカフェインが含まれているものがあります。
カフェインは頭痛の原因になることがあるので日常的に市販の頭痛薬を服用している人は控えるようにしてください。

鎮痛剤は飲みすぎると効かなくなってしまうことがあります。
薬は用法・用量を守ることはもちろん大事ですが、本当に薬を飲まなくてはいけないのかを考えてみることも大切です。

■感染症が原因の頭痛
後頭部が強く痛んで、熱が38℃以上あり吐き気、嘔吐がある場合は感染症が原因の場合があります。
高熱と頭痛がある場合は必ず受診するようにしてください。

治療の為には抗生剤が必要になるので市販薬では治りません。

■その他の頭痛
その他にも飛行機の離陸時の気圧の上昇で起こる飛行機頭痛、睡眠時無呼吸になることで酸素が不足して起こる睡眠時無呼吸性頭痛、高血圧が原因で起こる頭痛、精神疾患で起こる頭痛などがあります。

こんな頭痛は危ない!気をつけたい頭痛

命に関わる症候性頭痛を疑うのは次の場合です。

  • ・突然の激しい頭痛
  • ・今までに経験したことがない頭痛
  • ・頻度と程度が増していく頭痛
  • ・意識がもうろうとする頭痛
  • ・50歳を過ぎてから起こる頭痛
  • ・手足のしびれ、めまいなどを伴う頭痛
  • ・重い病気の方や身体が弱っている状態の方の頭痛
  • ・発熱、髄膜刺激症状(悪心、嘔吐、眩しい、異常な興奮)を有する頭痛

頭痛の相談は漢方みず堂まで

慢性的な頭痛には、痛み止めの対処療法ではなく根本的な原因の改善がおすすめです。

『頻繁にひどい頭痛が起こるので、痛み止めの薬をいつも持ち歩いている。』
『薬を飲む回数を増やすのも抵抗があるので、根本から改善していきたい。』

といったお悩みに私たちがお客様一人一人に合わせて、しっかりと体質改善できるよう漢方薬や養生法などをご提案いたします。
頭痛の原因は「血のめぐりが悪くなっている・胃腸の働きが弱っている・自律神経のバランスが乱れている」など、本当に様々な要因が考えられます。漢方は、ただ痛みを抑えるだけでなく、根本から頭痛が起こらない体作りをしていくことができます。

特にデスクワークが増え、目の疲れやパソコン作業からくる頭痛には筋肉をほぐし、体の巡りを改善する漢方薬がおすすめです。

<参考資料>

漢方みず堂漢方相談簡易