症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2021/07/12 (月)

冬の悩みは夏に治すべし!

中医学では『冬病夏治(とうびょうかじ)』といって、冬の病は夏に治すという考え方があります。

この「冬の病」とは、喘息や鼻炎、関節痛や冷え性など、毎年冬になると悪化しやすい症状のこと。
身体の中に余分な湿気や冷えのもと「陰寒(いんかん)の邪(じゃ)」が潜んでいることが原因です。
とくに、もともと身体を温める力「陽気」が不足している方は、身体の中に生まれた湿気や冷えを自分で追い出すことができず、冬になると潜んでいた「陰寒の邪」が冬の寒さに乗じてむくむくと力を増し、症状が悪化するのです。

夏は気温が上がり「陽気」が盛んになる季節なので、足りない方は今の時期に養うことで、冬に悪さをする邪気を追い出し夏の間に治すことができます。

 

陽気を養うには、まずは夏の養生を行うことからです。
太陽のエネルギーを充電し、空調や冷たい飲食で身体を冷やさないようにし、旬の野菜・果物や穀物、タンパク質などの栄養をバランスよく摂ることがポイントです。
詳しくは<暑さをゆるめる~夏の養生><身体の暑気払い>をご覧くださいませ。

お悩みの症状が重い方は、今から漢方薬を飲み始めることでより改善が期待できます。
気になる方はお気軽にご相談くださいませ。

 

冬が来るのも楽しみになるような、よい夏を過ごされますように。