下半身の冷えと漢方〜八味地黄丸(はちみじおうがん)〜

下半身の冷えと漢方〜八味地黄丸(はちみじおうがん)〜

下半身の冷えと漢方〜八味地黄丸(はちみじおうがん)〜

漢方では下半身の冷えは「腎」の衰えと捉えます。
「腎」とは生命エネルギーが宿る場所とされ、年齢とともに衰えるものでもあります。
赤ちゃんが欲しい方、下半身が水に浸かったように冷えているという方はぜひ漢方で「腎」を強化して冷え知らずの体を手に入れましょう!

下半身の冷えに温補腎陽(おんほじんよう)薬

八味地黄丸は、八味腎気丸とも、八味丸とも言われまったく同じものです。温補腎陽薬の代表的漢方です。

八味地黄丸が合う体質の特徴は
①寒がりで元気がない
②精力減退、子宮発育不全など性機能低下がある
③むくみ、多尿、乏尿、腰痛がある

といったタイプで、冷え症はじめ不妊症やアンチエイジング、加齢による症状に使われます。

温補腎陽とは、文字通り、腎の温める力(陽)を補って、温めていく漢方と解釈できます。
腎とは人間が持つ生まれ持った力が宿る臓器。
したがって、力が宿るためには温めることが肝要で、冷えると生命力が衰えると考えます。逆に言うと、冷えると体が衰えていくとも解釈できます。

お年寄りは何枚も重ね着をしたり、いたるところにカイロを貼ったりしますよね。お年寄りではなくとも、冷え症の方は身に覚えがあると思います。

腎は西洋医学の腎の役割も持つので、トイレが近かったり、尿漏れにも関係するため、八味地黄丸=トイレが近い・我慢できない=年寄りの漢方と考えがちで、テレビコマーシャルでもそのようなうたい文句になっています。
しかし、上記に記載したように「温補腎陽薬」が八味地黄丸。

したがって、体力的に弱々しくて、冷え症で、貧血気味で、代謝が落ちることによってむくみもあり、寒がりタイプの方の漢方と言えます。女性であれば、生理時の血塊や経血量が少ないという症状もある場合もあります。

あえて言うならば、「60歳以上の方の保健薬」とも言えますし、「女性の味方八味地黄丸」とも言えます。

夏でも手足が冷たく、肩こり、むくみ、生理不順があった20代の女性や、毎年冬になるとしもやけができる中学生に使用してすごく効果があった経験があります。

中身を見てみましょう

八味地黄丸の中身を見てみると、
熟地黄・山薬・山茱萸・沢瀉・茯苓・牡丹皮・桂皮・附子で、

何といってもここでピリッと効かせてくれているのは附子でしょう!
トリカブトの毒性をなくしたもので、体を非常に温め余分な水分を出してくれる生薬です。

徳川家康も愛用!?

健康オタクだったと言われる徳川家康が愛用していたとされる漢方薬は八味地黄丸です。
江戸幕府を開いた徳川家康(1543年~1616年)は、戦国武将の中でも長命(73歳)だったことで有名です。65歳で16人目の子供を設け、亡くなる前年まで鷹狩りや水泳を楽しんだほど健康でした。そんな家康の7つの健康法をご紹介します。

①粗食
家康は「ぜいたくは月に2〜3度で十分」と言い、麦飯と八丁味噌中心の一汁一菜の1日2食を常としていました。

②冷たいものは口にしない
夏でも、きちんと火を通したものを食べる習慣を身につけていたという家康。衛生状態の悪い当時、有害な雑菌やウイルスを体内に取り込まないための知恵ですね。

③季節はずれのものは食べない
ある年の11月、織田信長から桃が届けられたが季節外れのものは食べない、とすべて家臣に与えてしまったという逸話が残っています。

④肉もほどほどに食べる
粗食を好む一方で、キジやツルなどの焼き鳥を楽しんでいたといいます。70代になっても鷹狩りに出かけていたという旺盛な体力は、肉食から生まれたのかもしれません。

⑤体を動かす
鷹狩りの他、剣術、弓術、水泳、乗馬などを好んで行っていたようです。

⑥ストレス発散
香木をたいて、そこから立ち上る香りを嗅いだり、香の名をあてたりする「香道」。現代のアロマテラピーを家康も好んでいたようです。

⑦薬について学ぶ
久能山(静岡県)の麓に薬園を設け、100種類を超える薬草を栽培していたといわれ、八味地黄丸を愛用していたと言われています。

八味地黄丸で良くならなかった時

もちろんすべての方に八味地黄丸が向いているわけでもありません。とくに女性の冷え症の場合は様々な漢方薬があります。
特に八味地黄丸をはじめとする「地黄丸」「腎気丸」という名前の漢方薬は胃腸が弱い方には不向きです。
・胃腸が弱くて冷えが強い場合は人参湯
・冷えて下半身がむくむ場合は苓姜朮甘湯

ぜひ自分に合った漢方薬を専門のところで、選んでもらってください!

夏でも冷える人の改善例

【症状】
#5月の布団の中でも膝下から冷えて痛みがある
#クーラーがあるとさらにきつい
#生理の後は大体貧血になる
#常に疲れ・きつさを感じている
#転職前はずっと走りまわっていたのが、少し運動量が減り半年で体重+4kg
#むくみもあり足があがらなくなるくらいの痛みがある
特に階段の上り下りがきつくなり仕事にも支障が出始めた

夏の冷え性

夏はどこに行っても冷房が効いていて、冷えを感じる方が少なくありません。
体は熱いのに、足だけ冷えているという方も多いようです。
漢方では上熱下寒と言います。
ちょうど、お風呂のお湯が上だけ熱くて下が冷たいようなものです。
夏でも下半身をしっかり温める(半身浴)ためにお風呂に浸かることをおすすめします。

服用経過

3日後:お腹が温かくなっているのを感じる。
3週間後:疲れはまだ余り変わらないが、腰に感じていた痛みが無くなった。暖まってきている。
1ヵ月後:足の痛みが階段で大分違う。足が上がるようになってきた。
2ヵ月後:旅行に行ってきた。お城回りをした。歩きすぎると少し重く感じたが、それでも以前と全然違ったので、旅行も楽しめた!

旅行も毎年行かれるほど好きなようなので、長く元気にいていただけるようサポートしていきます!

冷え・むくみ・リウマチ・貧血の改善例

【年齢】
29歳女性
【症状】
#冷え
→22~23歳の頃から足が温まったことあるかな?と自分でも記憶にないくらい。お風呂に入ってもすぐ冷えてしまってすぐ冷たくなり、むくみやすい。
#血圧 上が100ない
#21歳でリウマチを発症
→当時乱れていた生活リズムが原因では?と思っていたこともあり食べ物や生活習慣を見直してリウマチの数字もだいぶ改善
リウマチ症状は足の冷えから出ることが多く、冷える→むくむ→リウマチ症状がでる、といったかんじ。
#風邪をひきやすい
#貧血の数値はいつもギリギリ

→生理のときは特に貧血症状が強くでる

全てが腎系統の症状

冷え、むくみ、リウマチ、貧血・・・全てばらばらのように見える症状ですが、漢方的には全て”腎陽虚(じんようきょ)”と言われる状態です。

冷えは万病の元と言われますが、まさに体温が低いと免疫機能も低下します。冷えるとリウマチが出る、風邪を引きやすいというのも、漢方的には納得のいくことです。

「腎」を強化する漢方薬の服用経過

1ヶ月後:いつもツライ生理痛がなかった。あったまりやすくなった。足はまだだが手はだいぶあったかい。あったかいのもあり、気分がいい♪むくみも感じない

2ヶ月後:使っている湯たんぽがあついくらいに感じる。気圧が下がると出ていた頭痛も出ていない。今まで感じていたきつさが減ってきた

実はこの間にホワイトデーがあり、彼氏さんが漢方をプレゼント!というサプライズもありました!
大切な彼女の体を思いやる気持ちが後押しして症状が改善してきたのは言うまでもありません。愛の力は本当に偉大です!
それからも彼氏さんに支えられながら、症状はどんどん改善。

朝、冷えを感じなくなり窓を開けて気持ちいいと感じたり、夏も何枚も履いていた靴下が一枚でよくなったり、歩くのが何よりイヤだったのに散歩を楽しめるようになったり、何よりリウマチの症状が落ち着いてきました

そして漢方生活を始めて半年経った頃、お客様より嬉しいご報告をいただきました。
いつも仲良く一緒にご来店される彼氏さんとついにご結婚が決まったと!!!
リウマチの病院の先生とも薬について話し合い病院の薬は妊娠しても大丈夫な薬にこれから変えていく予定だそうです。
漢方薬は赤ちゃんを授かりやすい体に体質改善してくれるものでもあります。

1年2ヶ月後:体が冷えても大丈夫。貧血だった数値も改善リウマチの薬を減らしました

1年10ヶ月後:調子が良くてリウマチの薬をやめることができました。

2年1ヶ月後:妊娠!
生まれてくるのを楽しみにしています。本当に本当に、おめでとうございます。

関連記事

一覧へ

症状別で探す