症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2022/12/16 (金)

不安いっぱい自己否定の日々…漢方相談で一歩ずつ、自信を持てる自分へ!

―心の不調と身体の不調は連鎖する―
10年以上前、ご家族の事で大変ショックなことがあり、以来、不安感が強くなり、心療内科でお薬をもらうことに。

それ以降も様々な辛いこと、また更年期が重なり、ホットフラッシュ、頭痛、立ち眩み、耳鳴り、喉のつかえ感、ゲップやお腹がグルグル鳴る、食欲もなくなり痩せることへの恐怖感、動悸もして、睡眠導入剤を服用なしには眠れない状態までに。

どんなことでも前向きに頑張れて、周りからも頼りにされていて、大好きだったお仕事も、できなくなっていました。

相談時も、不安でいっぱいで自分に自信が持てない今の自分と、昔の自分を比べてしまい自己否定の毎日を過ごされているとのこと。
本当にお辛そうなご様子でした。
 
自分と向き合い、より幸せな人生を歩める機会に
長年の症状であるため、ご自身で良くなる力(自然治癒力)が低下しており、さらに自分で自分を否定しまい、益々精神的に辛くなっている悪循環の状態。

このような状況で必要なことは、
根本の治癒力を高めること。
不安定で緊張が強い精神状態(気の乱れ)を整え、同時に胃腸を元気にしていくこと。
さらに、ご自身で自分を否定する悪循環を少しずつご自身で断ちきること。


必要な漢方薬をお出しするとともに、ご自身でも少しずつ自信を取り戻していただけるように…。
こまめにお電話でお話を伺いながら、
「大丈夫、良くなれますよ!でも以前とは違う感じでより良くなれると思います。」
とお伝えしていました。


どんな病気もその時は辛いですが、それはご自身としっかり向き合える貴重な経験にもなると感じています。

これを乗り越えた先には、これまでとは違った、柔軟性や優しさ、強さを発揮でき、より良い自分づくりとなる良い機会にもなっていただきたい。

もっと幸せな人生を歩める、自分づくりの良い機会になって欲しい。

そのような願いを込めて、相談に臨んでいました。
―一歩、一歩、一緒に歩み、自信を持って過ごせる日々に―
共に頑張った1カ月の間に、徐々に食欲も出てきて、立ち眩みや喉の痞え感、動悸も大分減っていきました。
眠りの方も改善傾向が見られ、やっと良くなれそうという実感が持ててきたご様子。
一緒に喜びと安堵の表情を浮かべていたと思います。

その3カ月後には自覚症状はほぼなくなるほどになり、体力も戻ってきました。
5カ月が経つ頃から病院のお薬も減らせるようになり、
1年後には、主治医からも「そろそろ働いてもよいかも」と言われるほどにまで回復されました。


働き始めは、どうしても緊張が強まり、また以前の自分と比べて気落ちする場面も多々ありました。
しかし、その都度、一緒に気持ちを整えて、再チャレンジを繰り返す日々。

乗り越えた数だけ、ご自身の精神力もより柔軟に強くなっていくのを感じました。

その頃から、漢方の減量にもチャレンジしたいと益々前向きに。


そのまた一年後くらいには、お仕事も継続できるようになり自信もついてこられた様子。
ついに「漢方を飲まないでも大丈夫かも!」と言われ、一旦中止してみることに。
その後も毎月1回は連絡をとりながら、なるべくご自身でよくあり続けられるように、心を支えるお手伝いだけを続けていきました。

「こんな日が来るなんて、想像していなかった!本当に嬉しい!出会えて本当に良かったです。今、本当に幸せです。」
と、とても嬉しいお言葉も。

今も調子は良くお過ごしですが、ご年齢的に色々と予防もしたいとのことで、治癒力を高める漢方のみ再開しています。


漢方をお出ししている時も、そうでない時も、お客様と一緒に歩み続けられる。
時に一生のお付き合いにまでなることもあります。

一緒に悩み、考え、そして喜び、笑い合えることで、私たちも励まされ、元気をいただいています。

そのような尊い仕事をさせていただけていることにも、また感謝の念が湧いてきます。