症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2021/10/19 (火)

肥満と妊娠

漢方的な肥満と妊娠の見解
漢方でいうと、肥満とは痰湿・瘀血。
つまり、汚れたドロドロとした水分や血液が蓄積されている状況です。
そうなると、その汚れの影響で血液や水の流れが悪くなり、うまく代謝されません。
そう、悪循環になるのです。

子宮の中は暖かく、綺麗な血液で満たされていなければ、赤ちゃんは授かることができません。
綺麗な血液とは、汚れていないこともそうですが、さらさらと緩やかに流れていることが必須条件です。
また、卵巣には痰湿という汚れた水分も蔓延しやすいのですが、そうすると排卵を阻害したり、ひどい時は卵巣嚢腫のような病気になってしまうこともあります。

漢方ではそれぞれ個々の適正体重というものがあると思っています。
日本人はBMIでいうと痩せ型の18.5未満の方も多いです。
それでも、自分の適正体重であることで、体内の循環がうまくいき、妊娠するのに支障がない。
元々痩せ型のモデルさんが問題なく妊娠出産しているのは適正体重に近いからだと推測できます。

ただ、見た目を気にする余り、自分の適正体重を大幅に下回るとホルモンバランスが崩れ、無月経になったりします。
漢方的には子宮に栄養を送る「血海」が空になってしまうと、例え痩せすぎを是正しても血海は簡単には元に戻らないので、ホルモンバランスは乱れたままに。
痩せすぎからの月経不順などは危険です。

その逆に、太っている方は、必ずしも標準体型(BMI20〜24)になる必要はないと思っています。
ダイエットをするということは、生活を正すということです。
お菓子や白米、体に悪い油を多く取らないようにし(=痰湿・瘀血を溜めない)、体を動かす(=血・水の循環を促す)生活を続けることで、体の内側は変わってきていますので、ある程度まで余分なものをデトックスできれば、標準体重まで落ちなくとも妊娠にはつながると感じています。
特に漢方薬などで体を整えながらダイエットと妊活をすると、体重減少以上の効果があると思います。
メディア出演も多数ある丁宗鐡先生は、著書の中で「日本で戦後に類を見ないベビーブームがあったことや、先進国よりもアフリカなどの飢餓に苦しむ地域の方が子沢山であることは、理屈よりも現象論としてある。不妊というのは恵まれている証拠だ。」とおっしゃっています。

妊婦の栄養状態不良によって低体重児が増えていることを除けば、今の飽食の時代においては、栄養を摂取することよりもいかに節制するべきかを考える方が授かりやすいのです。
『妊娠しやすい体づくり』には、漢方薬を
太っている人や体脂肪率が高い人に、無月経や無排卵の人が多いというのは、肥満細胞が男性ホルモンを蓄えやすいということや、脂肪が増えるとあるたんぱく質が減少して卵巣膜が硬くなるということが関係しています。
もし、無月経や無排卵で太っている場合は、まずはダイエットをすることをおすすめします。
また、妊娠中毒症のリスクや難産のリスクを低くするためにも、適正体重にしておくことはとても大切です。

漢方的には“痩せやすく太りにくい体質” へ整えることが、結果的に良い血やパワーが巡りやすい体=赤ちゃんができやすい体づくりに繋がります。そのためにまずは、体の中でどういうことが起こっているのかを漢方的に紐解き、お一人お一人に合った処方を選んでいきます。また、体質改善を進めていく途中では体質も変わっていきますので、その都度自分に合った漢方薬を飲むことが大切です。

そもそも体のバランスが乱れる原因は、心・食事・運動・休養・環境の乱れ。漢方薬を飲むとともにこれらを見直していくことで、自分の良くなる力をより発揮できるようになり妊娠しやすい体づくりへの大きな後押しとなります。
妊娠を望まれており体重が気になる方は、ぜひ一度漢方みず堂にご相談くださいませ。