症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2023/07/07 (金)

過敏性腸症候群による強い腹痛が、漢方薬服用ですっきり根本改善

 
コロナ禍のお話です。

お母様に連れられてご来店された高校1年の男子学生。
お母様はとても心配そうな表情でしたが、ご本人様は無表情で口数も少なく疲れきっているご様子でした。

聞けば、コロナで学校に行けなくなったことがストレスとなり、ご来店1年前から毎朝数回の強い腹痛と下痢が続いているとのこと。
酷いときは日中でも腹痛と下痢があり、就寝中にも腹痛で目覚めることもあるほど。
そのせいで、いつもお腹の事が気になっていて、怖くて外出もできなくなっていました。

さらに、登校日には学校に行きたい気持ちはあっても、腹痛で登校できない・・・と気も塞ぎがちに。
外出機会が減ったこともあり、部活動もできず体力が落ちて、腹痛での気疲れも多いため、とても疲弊したご様子でした。
心療内科も勧められていましたが、抵抗があり、ずっと我慢してきたそうです。

とても我慢強い子だ・・・。
と感じるとともに、
大切な高校生活。絶対にまた学校に行けるようになっていただきたい・・・。
そう願わずにはいられませんでした。
あらゆる症状は、身体が出すSOS
体質としては、ストレスによる精神的な緊張が自律神経のバランスを乱してしまい、腸が異常に緊張している状況。
しかも、繰り返す腹痛でさらに精神的に緊張が増して悪循環になり、慢性化していると伺えました。
まさに近年お悩みの方が増えている、過敏性腸症候群の症状。
我慢強さは彼の強みでもありますが、それゆえにお身体はSOSを出しているようでした。

出来るだけ早く腹痛を楽にしてあげれば、精神的な負担も減り、少しずつ安心できるはず。
良くなってきたことが自信に変わってくれば、さらに心からすっきり良くなるはず!きっと大丈夫!!

そう感じましたので、このイメージを共有して、
「飲みにくい漢方だけど、これで絶対に良くしていこう!学校にも行けるようになるよ!」と一緒に約束しました。

漢方薬としては、気分と腸の緊張をほぐす煎じ薬と合わせて、治癒力を増し、煎じ薬の効き目を良くしながら、良くなった後も自分の力で維持できるようになっていただくための漢方を飲んでいただきました。
我慢強さは、根本改善への粘り強さにもなる
匂いと味に苦戦しながらも、毎日しっかり服用。
そして、良くなると信じて飲んでくれているご様子。

こういう時に、彼の我慢強さが活きています。

きっと良くなる・・・。

そう期待しながら、服用10日後に状態を伺うと、早速腹痛の頻度が減ってきているそう。

2週間後

「大便が固形になってきた。」
「腹痛が減っている。」

1か月後

「腹痛がない日も出てきた。」
「トイレにこもる時間も短くなった。」
お母様からも「グッタリしなくなってきた。」と。

その後、途中悪化することはありましたが、服用3か月で

「すっかりよくなりました!」と喜びのご報告をいただけました。


ここで漢方をきっぱりやめてしまうと、症状がぶり返しやすいところ。
ここからは慎重に減量しながら、半年間服用しました。


症状がなくなった直後は「未病」といって、まだ病気の状態に戻りやすい時期。
症状が出なくなると油断しやすいですが、このように服用することでしっかり体質改善でき、繰り返しにくくなります。


漢方を休止してのち、時々ご連絡は差し上げていましたが、その後も好調を維持しているとのこと。

この方にとって、お悩みを乗り越えた経験と、天性の我慢強さは、きっとこれからの人生で沢山活きてくるはずです。
これからも応援しています。