症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2022/05/09 (月)

【果物で健脾・化痰】

甘いお菓子より、脾(胃腸)を元気にする果物を適度に。
陳皮(温州みかんの皮を日陰干ししたもの)
性味辛・苦/温
帰経脾・肺
主な働き気の巡りをよくして、消化・吸収を促す。余分な水分を除き、痰をとる。
グレープフルーツ
性味甘・酸・苦/寒
帰経肝・脾・肺
主な働き気の巡りをよくし、脾の機能を高める。肝臓の機能を高め、解毒を促す。皮:消化を促し、痰を取り除く。
さくらんぼ
性味甘・酸/温
帰経脾・胃・腎
主な働き脾の働きを高め、湿気を取り除く。身体を温め、腎(生殖・泌尿器系)の働きを高める。
びわの実
性味甘・酸/涼
帰経肝・脾・胃・肺
主な働き逆上する気を下ろし、吐き気をしずめる。痰を取り除き、咳を止める。余分な熱をしずめ、喉の渇きを潤す。
 
※用語解説※
性味
「酸・甘・辛・苦・鹹(五味)」
‥‥味や機能を五段階で分類
「熱・温・平・涼・寒(五性)」
‥‥食べ物の性質(身体を温める・冷やす)を五段階で分類
帰経
陰陽五行説をもとに五味と対応した五臓六腑のこと。対応する臓腑の機能を助けたり影響を与えやすいと考えられています。
(例)五味「甘」→帰経「脾・胃」
‥‥胃腸の働きを整える。食べ過ぎると弱らせる。


〔参考資料〕
『薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』西東社 発行


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