その後ある時『奇跡のリンゴ』という本に出会い、植物にも自然治癒力があることや、その力強さ、自然界のバランス力に驚きました。

この本は、リンゴ栽培の常識を覆し、無農薬栽培を成功させたリンゴ農家 木村秋則さんについて書かれたもので、映画にもなっています。

農薬無しでは病気と害虫だらけ。花も咲かず、葉も落ち、実もならず、木は枯れかけ、リンゴ畑壊滅の状態から長年の試行錯誤の末、まさに奇跡のリンゴを実らせることができた。そんな木村さんとリンゴと生き物たちの、困難との格闘でもあり、ひたむきに生き抜く力強さや自然の偉大さを感じ、勇気をもらえる実録です。

本の後半では、追い詰められた木村さんがあるきっかけで、リンゴが元気に育つ鍵が土壌にあることに気付きます。人が手を加えていない自然界から学び、その後も雑草や葉っぱや虫たちを観察し、生態系のバランスに想いを馳せ、リンゴが元気で生きられるよう調和をとっていく。

根っこが細り枯れかけていたリンゴの木が息を吹き返し、花をつける様は胸を打たれます。


木村さんは、「自分がリンゴを実らせたのではない。自分はリンゴのお手伝いをしただけで、リンゴが頑張ってくれたんだ。」そうおっしゃっています。


その生き物にとって、あるがまま生きられることが自然治癒力を発揮させる。
そしてしっかり根を張り、栄養源となる土壌が大事。

私は、これはリンゴだけではない。人間も一緒だ！と重ねずにはいられませんでした。

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【大切なのは“しなやかさ”と“強さ”】