症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2022/01/10 (月)

風邪から回復する養生

*温かくして少しの発汗を
風邪のひき始め、ゾクゾク寒気がして汗が出ていない場合は、温かくしてじんわり発汗させると回復が早まります。とくに後頭部から肩甲骨の間辺りを中心に温めるのがおすすめ。汗をかくことで、侵入し始めの邪気を追い出すのです。汗で冷えないよう、濡れた衣類は着替えましょう。
※すでに汗をかいている方や体力の弱い方は汗をかき過ぎないように注意が必要です。(回復のためのエネルギーを消耗しすぎてしまうため。)
*食事は最小限に
風邪で食欲のない時は、無理に食べなくて大丈夫です。お腹がすいたら、お粥やにゅう麺、甘酒などの温かくて消化によいものを少しずつ食べる。胃腸のリハビリにもおすすめです。
「しっかり栄養つけて早く治さなきゃ!」と無理して食べようとする方もいらっしゃるかもしれませんが、肉のような消化しにくい食事は逆効果。風邪のときの身体は、ウイルスと闘うために熱を上げたり汗をかいて発散させようとしたり、回復させるために大忙し。胃腸はあまり動きません。このとき無理に食事をすると消化にエネルギーを使うので、かえって回復のスピードが落ちてしまいます。
*ひき始めのお助け食材
寒気・汗かかない葛湯に生姜を入れて。
発熱・喉の痛み・渇きすりおろしたリンゴを少しずつ。緑茶うがいも。
空咳すりおろしたレンコンをお味噌汁やお粥などに。