症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2022/01/05 (水)

頻発月経【胃腸虚弱タイプ】

経血量が多く、色は淡い
□経血の質は清んで希薄
□疲れやすい
□身体が重だるい
□食が細い
□軟便

胃腸が弱いもしくは胃腸が弱るような生活になっている方に多いタイプです。
胃腸では飲食物から体のエネルギーである「気」や栄養分である「血」を作っています。したがって、胃腸が弱ると「気」や「血」が不足します。
気の働きと不足による影響
気は以下の5つの働きをもっています。

◎気の働き
①推動(すいどう)作用・・血液循環や新陳代謝を促す
②防御(ぼうぎょ)作用・・外から体に悪いものが入ってくるのを防ぐ
③固摂(こせつ)作用・・・汗・血・尿などが漏れ出るのを防ぐ
④温煦(おんく)作用・・・体を温める作用
⑤気化(きか)作用・・・・血・水の生成や代謝、尿や汗などの生成や代謝をコントロールする


気が不足すると、
③固摂(こせつ)作用が低下し、漏れ出る症状が出るため、経血量が多く、水分もとどめておけないため、軟便となります。
⑤気化(きか)作用が低下し、血液が足りなくなり、色は淡く、希薄になります。
また気の不足によりエネルギーが不足するため、疲れやすく身体が重くなります。
代表漢方薬
・おりものが多い、アレルギー体質、むくみ、吐き気
 六君子湯(りっくんしとう)など

・朝起きられない、脱肛、胃下垂、子宮脱などがある
 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など

・貧血、下痢、不正出血、生理出血がだらだら続く
 帰脾湯(きひとう)など
生活養生ワンポイント
おすすめの食べ物
〇お腹を温めるもの、消化しやすく栄養になるもの
黒米、もち米、山芋、生姜、かぼちゃ、蕪、ほうれん草、白菜、鯛、鮭、鶏肉、舞茸、うずら卵、林檎、ハチミツ、味噌

〇薬膳食材
高麗人参、山薬(やまいも)、大棗(なつめ)、金針菜、蓮の実、艾葉(よもぎ)
避けた方が良い食べ物
生もの、油もの、乳製品、甘いもの、冷たいもの、過剰の水分
生活面
寝る前最低4時間は食べない
胃腸虚弱タイプの改善例
お客様背景
✔︎35歳女性
✔︎中学生からの貧血
常にふらっとした立ちくらみを感じていて、健康診断ではたいてい数値が引っかかる。鉄剤を処方され飲んでいる時は良いのだが、数値が良くなり止めるとまたふらつきが出てくる。食事も気をつけているが改善は見られず、この状態がもう当たり前と思っていた。

✔︎すぐ疲れて夕方はかなりきつい
✔︎やる気がでない
✔︎体調が悪い時は動悸がする
✔︎胃腸が弱い
✔︎生理周期が25〜26日
漢方的解説
胃腸が弱いことから「気」と「血」が不足して様々な症状が出ている状態
 ①体全体のエネルギーの「気」が不足=疲れる、きつい、やる気が出ない
 ②体の栄養分である「血」が不足=貧血、動悸、生理周期が25〜26日と早め

したがって、まずは胃腸を整え、「気」と「血」を補う漢方薬で体質改善をスタートしていただきました。
経過
1か月後、例年季節の変わり目は調子が悪い日が多いのが、それが少なかった。また普段25,26日の生理周期が、28日だった。
少しずつ胃腸が元気になり血が取り込まれているのを感じました。

2か月後、いままで業務を何個かこなすと疲れていたのが、ずっと続けられる。夜まで元気で少し怖かった。
中学からの症状が改善され、体も本人も驚かれたのかなと思います。

3か月後、夜はもう大丈夫、日中大変動きやすい。やりたい事ができてとても嬉しい。
今までの当たり前が覆ったようで大変喜ばれています。この先まだまだ長い人生楽しんでいただきたいです。