症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/23 (月)

44歳で初産!不育症には柴苓湯以外にも色々

2年間で2度の流産

お客様が初めてご来店になったのは、43歳の夏

41歳でご結婚され、年齢のこともあり、すぐに不妊治療(体外受精)を開始されましたが、採卵できても、着床しづらい状態が続いていました。

2年間で2回ほど、着床しましたが、すぐに流れてしまい、病院では抗リン脂質抗体陽性で「不育症」という診断を受けていました。好酸球が上がりやすい状態で、アレルギー症状が出やすく、風邪もひきやすいお客様は、とにかく自分の体を強くしていきたい!ということでした。

不育症は免疫異常

不育症は免疫機能が亢進して起こる症状の一つで、簡単に言うとアレルギーです。

よく不育症に柴苓湯という漢方が使われます。柴苓湯は代表的な水分代謝を改善する漢方薬です。

漢方ではアレルギー全般を「水毒」と考えるので、確かにアレルギーである不育症に有効だと思いますが、「水毒」の原因は様々です。

今回のお客様の場合、「水毒」を起こしている原因は、水を巡らせるエネルギー源の「気」が不足していることが一番の問題でした。したがって、補気作用の強い煎じ薬と免疫機能の調整をとっていく霊芝などの上薬が濃縮されているものを一緒にスタートして頂きました。

体質改善3ヶ月後に治療を再開

途中、鼻炎や中耳炎などのアレルギー症状が出ながらも、煎じ薬をしっかり服用され、体のだるさや何ともいえない眠気が徐々になくなってこられました。

漢方を服用されて、2ヶ月半後に病院の治療を再開。一度目の胚移植で見事妊娠されました!

お客様は、「漢方のおかげで、体が丈夫になって妊娠しやすくなっていったんだと思う。飲み始めて良かった!」と仰ってくださいました。

喜びと不安とが入り混じるかけがえのない日々

その後、胎嚢と心音が確認され、今現在9ヶ月目に入って、悪阻も落ち着いてこられたところです。もちろん、母子ともにお元気です!44歳を迎えられ、喜びとともに出産に対するご不安もありますが、かけがえのない日々を送られています。

新たな命の誕生まであともう少し!お母さん、頑張れ!!