症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2024/03/12 (火)

【悩みを解決する“本質”はどこに?】

 
“何らかの要因”は、人によって異なる体質や生活習慣が影響しています。


水分代謝に関わる脾、肺、腎の働きが低下している。

血のめぐりに関わる肝、心、腎の働き、血を作る脾の働き、気のめぐりが低下している。

気のめぐりに関わる肝、肺、気を作る脾、肺の働きが低下している。

上記に繋がるような生活習慣(ストレス、食事の乱れ、運動不足、休養不足など)が慢性化している。


おおよそ、以上のような要因が組み合わさっていることがほとんどです。



ここで、
「同じように過ごしている家族、友人は何ともないのに、どうして私だけ…?」
「これまで何十年も同じように過ごしてきて何ともなかったのに、どうして今になって…?」
という疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。


その理由には、さらに根本的な部分である、ご自身が持っている「身体のバランスを取ろうとする力」がどれくらい発揮されやすい状態か、が関わっています。


「身体のバランスを取ろうとする力」が発揮されやすい状態であれば、多少のストレスや不摂生で、大きく体調を崩すことはありません。

ちょっと休めば、また元気になれる。
ちょっと食べるものに気をつければ、すぐに体重が元に戻る。

そのように自分自身でコントロールでき、体調の波を上手に乗りこなすことができます。



木に例えるなら、土台となる根っこの力が、「身体のバランスを取ろうとする力」と言えます。

葉っぱや木の実を虫に食べられても、
冬になり枝葉が枯れてしまっても、
根っこがしっかりしていれば、何ともありません。
季節の変化や外からの刺激に対して、柔軟に適応します。


葉っぱが傷めば葉を落とし、新しい葉をつけ、
空気が乾燥し栄養分の減る冬には、自ら葉を落として幹に栄養を蓄える。
強い雨風に見舞われても、枝を風にしならせながら、根を強く張り倒れません。

そして花を咲かせる時、葉を茂らせる時、果実を実らせる時が来た時に、蓄えていた力を発揮します。
 
 
この根っことなる「身体のバランスを取ろうとする力」が、
毎年繰り返す花粉症に悩まされないためにも、
ダイエットに成功し、リバウンドせず過ごすためにも、
大きなカギとなっているのです。