症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2023/09/19 (火)

病院の薬を飲まなくてもいいように…10年来の咳が短期間で改善

 
10年来の咳でお困りの40代の女性のお客様。

風邪をひくと治りきらずに、咳が長引いてしまう。
咳で夜眠れず、朝からスッキリ起きられない。
仕事中も喉がモヤモヤして、咳が出るのではないかと気にしながら過ごしている、とのこと。

病院の薬が手放せず、咳止めを飲んでいれば治まるけれど、根本的に改善したい。
「病院のお薬を飲まなくてもいいようになりたい」とご相談にいらっしゃいました。

責任感が強く緊張しやすい方で、初回ご相談の際には空咳の症状が出ていらっしゃったことから、
不眠や慢性的な咳による体力の消耗を補い肺に潤いを与えて、さらに緊張をほぐすような漢方薬と、根本のご自身で治す力を高める濃縮エキスでスタートしました。
症状が変化しやすい咳には、その都度処方を変えて根本改善へ
しかし数日後、新たにお身体への負担がかかったことで、急に体調を崩され、痰がらみの咳や鼻づまりの症状が出てこられていました。
かかりつけの病院で治療をしながらも、体調が思わしくない状態が持続。
2回目のご相談の際には、前回よりも体調が良くないとお話しされました。

「良くなりたい」と漢方を始められた数日後の思わしくない体調の変化に、お客様もご不安なお気持ちでいらっしゃったと思います。
漢方薬もしばらくお休みされていたとのことでした。

初回の時とは症状のご様子が異なっていたため、改めて現時点の症状に合わせて処方を変更したところ、数日で咳も改善。
その後は季節的な湿気の影響や、痰の症状に合わせた漢方薬と濃縮エキスで続けていただくことになりました。


慢性的な咳でお悩みの場合、症状が変わると悪化したように感じてしまうものです。
しかし、気候の変化や感染症などの影響により、咳の症状が変化することはよくあります。
その場合は、症状の変化に合わせて漢方薬を変えることで急性期の症状を和らげ、落ち着いたらまた根本的な体質改善の漢方薬に切り替えます。
この波を徐々に小さくしながら乗り越えることで、根本改善を目指すのです。


こちらのお客様は、2週間後には「普通に過ごせています」と活き活きとした表情でお話しに。
さらには、トイレの回数も気にならなくなってきたというオマケつきでした。

またその1か月後には「先週から病院のお薬を飲まなくても体調良いです」とのご報告が。

10年来の薬を手放すのは、勇気のいることだったと思います。
しかし、薬がなくても大丈夫そうだと思えるほどに、お身体の改善を実感。
それはお客様が、症状の波によるご不安を乗り越えられ、お仕事のお忙しい中でも毎日漢方薬を煎じ続けてこられたからこそ。
そのようなお客様の日々の積み重ねを感じ、尊敬と感謝の念を抱いております。

そして、初回相談時の「病院のお薬を飲まなくてもいいようになりたい」が実現されたことが、心の底から嬉しいです。

これからの季節も、お客様が活き活きと過ごしていかれますように、一緒に歩ませていただきたいです。
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