症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2023/09/11 (月)

内向きな秋、心整える

 
残暑厳しい9月。
とはいっても、ちゃんと秋が近づいてきているなぁと感じる今日この頃です。 


窓を開けても過ごしやすい朝晩。

空には所々、薄く透けるような雲が。

蝉の鳴き声は日没とともに静まり、耳をすませばコオロギやスズムシの音も。

ススキ、オミナエシ、キキョウなど、秋の草花も続々と顔をそろえています。


ギラギラと活動的な夏が終わり、
急に物寂しいような、
ぐったり疲れを感じるような、
でもどこか、ほっとするような、
夏から秋への移り行きに、そのような感傷に浸る方もいらっしゃることでしょう。

     
いま、一年の三分の二が過ぎたところ。
春、夏と駆け抜けて、
心も身体もがんばってきました。


秋は、ちょっと空虚になりやすい季節。

なぜだか悲しくなったり、
いつもより感傷的になったり、   
やる気が出なくてスピードダウンしたり。


その一方で、秋は収穫の季節。

樹々が花や葉を落とすように、
余計なものがそぎ落とされ、
残ったものが実りとなります。


春に始めたこと、夏に全力を注いだことを通して、
いつの間にか自分の中に蓄えられた感情、経験、思い出が、
実りや糧となっていることに気づきます。


いま、無理に明るくなろうとしたり、
自分を奮い立たせようとしたりしなくても、大丈夫。

しばし立ち止まり、
自分の心と身体に向き合う時間にしてみましょう。



まずは、ゆっくりと息を吐いて、
肺も、お腹も、心も、頭も、空っぽに。
そして、スーッと澄んだ空気をいっぱい吸い込んで、
身体中を浄化していく。

3~5回ほど繰り返したら、
心も、頭も、身体も、秋晴れの空のようにスッキリ!


もやもや~っと浮かんでくる悩み事や考え事、後ろ向きな感情は、
ひとつひとつ、見つめてみます。

悩みや感情の裏にある、理想や願望は何だろう?

自分が心から喜びを感じるのは、どんな時だろう?

本当になりたい自分は、どんな姿だろう?


自分で自分に問いかけながら、
自分の中に入り込んでみる。


ひとりでは難しいときは、
本屋さんに行って、気になる本を読むのもいいです。
音楽を聴き、心に響く歌詞を眺めるのもいいです。
美術館に行って、なんだか心惹かれる絵の前で佇むのもいいです。


感じる気持ちに素直になってみると、
自分の中にいつの間にかできていた小さなズレが少しずつ整い、
また気持ちよく歩き出せるようになりますよ。



秋はまだまだこれから。
美味しい食べ物、美しい景色。
皆さまが心から楽しめますように。