症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2023/06/07 (水)

くも膜下出血による半身不随も、漢方と力強い気持ちで自然な笑顔に回復!

悔しさは、生きる力の強さ
40代半ばの女性。
以前はとても活発でしたが、5年前にくも膜下出血で左半身が不随に。
左腕や左手が固まり、痺れもあり力も入らない。足も不自由なため、介助なしでは入浴もできない状況でした。
また、表情筋も固まったままで笑顔が引きつってしまい、笑うことも少なくなってしまったと、とてもお辛い心情を吐露されていました。

何とか良くしたい気持ちがとても強く、リハビリにも積極的に取り組まれているお客様。
それでもなかなか機能が回復しないことに、悔しい気持ちも滲ませていました。

私はそのようなお話の中に、お客様の精神的な強さ、そして声にもしっかり強さを感じました。
きっと良くなる力は十分にあり、上手に発揮することができれば今以上にきっと良くなる。
そう感じました。
諦めずに一歩ずつ、努力が咲かせた笑顔の花
漢方は経過によって修正しながらでしたが、とにかく治癒力をしっかり高めて発揮を助ける漢方と、血流を良くして神経や筋肉に栄養を送り回復を助け、経絡を通じて痛みや痺れが取れていくような漢方をしっかり服用していただきました。

すると1カ月で期待以上の変化が現れました。
麻痺は軽くなり、足の踏み込みが強くなり、表情筋もほぐれ出したのかモゾモゾする感じという変化を実感。

2カ月後には、左足を上げられる高さが5センチ伸びました。

4カ月後、手指に力が少し戻り動くように。そして物を掴めるようになりました。
足の力もついてきて、少し荷物を持って歩けるように。

5カ月後には、一人で入浴できるように。
6カ月後には、掴まらなくても立ち座りができるように。

10カ月後、表情筋を触ると柔らかくなってきたと。左腕も筋肉のこわばりがとれてきて、触ると柔らかくなりました。

そして16カ月後、ついに表情筋が緩み、自然な笑顔がでるように!

回復が停滞していた状態でしたが、こんなに着々と良くなっていくとは予想以上でした。
漢方以外にも、前向きに諦めず、積極的にリハビリ等も頑張られた成果だと感じています。
少しずつ自分ひとりでできることが増えていくことを、毎月一緒に喜びながら、一緒に歩ませていただいたことは、私にとっても大きな喜びでした。

そして、このお客様が一番喜ばれたのは、以前の笑顔を取り戻せたことでした。

自然に笑えること。表情として出せること。

この当たり前のことが、本当に、本当に、嬉しいこと。

このことを教えていただきました。

その後、リハビリ中心に取り組むことを決められて、ご縁は途切れましたが、今も笑顔で前向きに、さらなる改善を目指しておられるのだと想像しつつ、陰ながら応援しています。