症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2023/05/15 (月)

いちばん好きな人

 
皆さまにとって、いちばん好きな人は誰ですか?




ある相談員の親戚の、3歳半になるお子さま。

いろんな言葉を話せるようになってきた楽しい時期。

家族との会話の中で、
「だれが好きなのー?」「おかあさん?」と問うと、

「おかあさんは二ばんめ!」と。


「じゃあ、いちばんは?」の問いに、
なんと答えたと思いますか?




「〇〇くん!」


自分の名前を、ニコニコしながら即答!


その場にいた大人たちはハッとし、
「そうだよね~!」となったそうです。





詳細は忘れてしまいましたが、こんな話も聞きました。


小学生に、いろいろな権利の中からひとつ、一番ほしい権利を選んでもらったとき。


ある女の子が、
「これはまず要らない」と除いたのが、

「愛される権利」。



なぜでしょう…?



「わたしはすでにお父さんとお母さんから愛されているし、権利として与えられなくても、当たり前にあるものだから」と答えたそうです。





私たちは大人になるにつれて、

ついつい、

誰かの評価が気になったり

誰かの特別にならないと価値がないと思ってしまったり

自分を犠牲にすることが愛情だと勘違いしてしまったり

いつの間にか、自分を大切にできなくなっていることが多々あります。



「自分の事がいちばん好きなんて、子どもはいいけど、大人が言うとナルシストじゃない?自己中心的でワガママなんじゃない?」
という声も聞こえてきそうです。



でも、どんな人でも、同じように尊い命をもった大切な存在。そこには年齢や性別、肩書きや職業は関係ないですよね。
そう、自分と自分以外の人とで、尊い命、大切な存在に差なんてないのです。




そして、
まず自分自身を大切に愛することができてこそ、
自分以外の大切な人のことも、同じように愛することができるのではないかと感じます。


「自分さえ良ければそれでいい」ということではなく、
「嫌な事にはNOと言う」
「自分がされて嫌な事は、他の人にもしないようにする」
というようなことかな、とも思います。



自分の命は自分しか生きられない。

誰かに大切にされることを望む前に、
まずは自分が自分を大切にして、たくさん愛してあげること。

そして、周りの人のことも同じように大切に、愛すること。


「自分を大切にしてほしい。そして周りにも優しくあってほしい。」
と子どもに願いながら、大人はそのようにできているでしょうか?


私自身、なかなかできていないなぁと反省しつつ、
ひとりひとりの想いと行動が連鎖して繋がっていくと、
もっと温かい世界になるだろうなぁ…と思います。


子どもたちには「自分が好き!」という心を忘れないでほしいですし、
私たち大人も、毎日朝晩思い出して、実践して、子どもたちに伝えていきたいですね。