症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2022/12/13 (火)

干支から占う2022年→2023年

2022年も残すところ約半月。
皆さまにとって、どのような一年でしたでしょうか?

今年を振り返り、また新たな気持ちで新年を迎えられますように。
皆さまと一緒に、干支に込められた意味を読み解いていきたいと思います。
おさらい ~「干支」とは~
一般的に知られている「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の「十二支」と、「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」の「十干」を組み合わせた60通りの呼び方を「干支」といい、60年で一巡します。

この「干支」は、漢方の考え方の基でもある東洋思想「陰陽五行説」と関係が深い考え方です。
今年は「壬寅」
2022年の干支は「壬寅(みずのえとら)」でした。

「壬」は「水の陽」で「妊に通じ、陽気を下に姙(はら)む」、「寅」は「木の陽」で「螾(ミミズ)に通じ、春の草木が生ずる」という意味。
そこから、「厳しい冬を越えて、芽吹き始め、新しい成長の礎となる」という解釈になるそうです。


2021年に撒いた種が、苦境を乗り越えて芽を出し始めた方もいらっしゃるかもしれません。

漢方生活を始め、少しずつ身体に変化が出始めた。
人との関わりが増え、新しい自分を発見した。
自分の殻をやぶり、一歩前へ踏み出した。
等など、人によって様々でしょう。

まだ土の中に眠っているけれども、確実に育ちつつある芽、というのもあると思います。

失敗だらけ、悩んでばかり、不安がたくさん…という方も、
それは芽を出そう、前へ進もう、成長しよう、と考えを巡らせ行動しているからこそ。
きっと良い水や栄養となっていますよ。
来年は「癸卯」
そして、2023年の干支は「癸卯(みずのとう)」。
「癸」は「水の陰」で、雨や露、霧など、静かで温かい大地を潤す恵みの水を表しています。

十干の最後にあたり、物事の終わりと始まりを意味するとともに、「揆(はかる)」という文字の一部であることから「種子が計ることができるほどの大きさになり、春の間近でつぼみが花開く直前である」とも解釈できるそうです。


「卯」は「木の陰」で、「茂」という字に由来することから「春の訪れを感じる」という意味。
また、「卯」という字の形が「門が開いている様子」を連想させることから「冬の門が開き、飛び出る」という意味もあるそうです。

さらに、うさぎのように跳ね上がるという意味から、卯年は何かを開始するのに縁起がよく、希望があふれ、景気回復、好転するよい年になると言われています。
 
2022年はコロナの影響もまだまだ残り、世界的には戦争や物価高騰など、なかなか明るいニュースばかりとはいきませんでした。

痛ましい事件や事故が起きたり、そこから明るみになった怒りや悲しみ、人の心の弱さなども感じました。


しかし、そのような時だからこそ、日常の中にあるちょっとした出来事に嬉しくなったり、ほっと心が温かくなったり。

人の優しさを感じ、自然の心地よさを感じ、いまを生きている喜びを見いだすこともできたように思います。



そして、干支の解釈によれば、どうやら2023年は春の訪れ。

2022年に良い兆しを感じられた方も、
いやいやまだまだ厳しい冬だったという方も、
つぼみが大きく膨らんでいく一年になりそうです。

これまでの努力が実を結び、ピョンっと勢いよく飛躍する方もいらっしゃるかもしれません。

また、うさぎのように心穏やかに、平和を感じられる年になるといいですね。


皆さまの笑顔がたくさん見られる、素敵な一年となりますように。



[参考資料]
▼ 2023年は「癸卯(みずのとう)」どんな年になる?
▼ 2023年の干支「癸卯(みずのと・う)」はどんな年かを詳しく解説!