症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2022/05/10 (火)

なぜ雨で耳・鼻・喉の具合が悪くなるの?

中医学的には、「湿邪(湿気)」が「脾(胃腸)」や「肺(呼吸器)」に及ぼす影響と考えます。


雨の日は室内も湿度が高まるのと同様、私たちの体内も湿気が増えます。
なかでも「脾」と「肺」は体内の水分代謝を担っており、湿気による影響を受けやすい機能でもあります。


栄養分の消化・吸収に関わる「脾」はとくに湿気と冷えが苦手。
常に水はけの良い状態にしておかないと、あっという間に余分な水分が溜まり、うまく機能できなくなります。
また人間も冷えると動きが鈍くなるように、冷たいものや湿気で冷えることで脾も弱ります。

この「脾」が弱ってしまうことが、あらゆる症状の発端になります。

「脾」は、飲食物を消化・吸収して作った気(エネルギー)血(栄養分)やきれいな水分を全身へ届ける働きもしています。
この働きが弱ることで、頭に気血が送られず、耳鳴りやめまい、頭痛を引き起こします。


もうひとつの水分代謝を行う「肺」は、「脾」から送られたきれいな水分で体表面や粘膜をうるおす働きがあります。

普段は鼻粘膜や肺が適度にうるおっている状態ですが、「脾」が弱ることで余分な水分が溜まると、鼻水として溜まったり流れ続けたり、痰がたまって咳と一緒に出そうとしたりします。これらは不快に感じますが、余分な水を出そうと身体が働いて起こる症状なので、ある意味正常な反応なのです。


一見、天気とは無関係に思え、「どうしちゃったんだろう私…」と心配だった方もいらっしゃるかもしれませんが、中医学的に考えると意外と繋がっているもの。「天気のせい!」と開き直ると気分も楽になります。

大切な雨との付き合い方
なんだか雨をマイナスに捉えてしまう内容になってしまいましたが…
雨は穀物や野菜、草花などの植物が生長するためにも、動物や人間が水分を得て生きていくためにも、無くてはならない大切な自然の恵み。

まずはその恵みに感謝し、雨の日は雨の日らしい暮らしを取り入れて、心穏やかにお過ごしいただければと思います。


▶ 雨でも耳・鼻・喉を快適にする秘訣

<【梅雨が苦手な方へ】へ戻る