症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2021/07/12 (月)

内側からバランスをとる

*冷たいものは控えめに

冷たい飲み物をガブガブ飲んだり、毎日アイスを食べていませんか?
身体は暑いと感じていても、冷たいものの摂り過ぎで身体の内側は凍えている状態になります。
胃腸が冷えて働きが低下し、食欲低下や下痢など夏バテにもつながります。
水分補給は常温以上のものを、少しずつ、こまめに分けて飲むようにしましょう。
冷たいものを摂るときは、時間をかけて。アイスを食べた後は温かいものを摂りましょう。
冷えすぎを防ぐため、お味噌汁や紅茶などに生姜を入れるのもおすすめです。

*ほどよい苦味で熱を鎮める

漢方的に夏は「心(しん)」が活発になり熱を帯びやすい季節。「心」は心臓だけではなく、意識や精神、思考などの働きを含みます。その「心」の栄養となり、過剰な熱をしずめるのが適度な“苦味”です。
ゴーヤやピーマン、みょうが、緑茶などの苦味が、内側からスーッと暑さを鎮めてくれます。
体のほてりや、カッカして眠れないような熱感が気になるときは、冷たいものよりも苦味をぜひ。
きゅうりやトマト、スイカなどの夏野菜も、熱を冷ましたり潤いの補給になるのでおすすめです。

*ほどよい酸味で潤いの消耗を抑える

漢方で“酸味”は収れんする働きがあると考えられています。
梅干し、レモン、ローズヒップなどの酸味は、汗による潤いの消耗をキュッと抑えてくれます。
汗をかいた後の水分補給に、酸味を加えてはいかがでしょうか。

*痩せすぎない

夏は体力を消耗しやすいので、痩せることよりも体力を補うことを意識しましょう。
冷たいもので胃腸も弱りやすい為、消化に負担のかかる、がっつりとした味の濃いものよりも胃腸にやさしく、あっさりとした味付けの方が好ましいです。
エネルギーを補うお米や山芋、じゃが芋、カボチャ、枝豆、豚肉などを、旬の野菜や果物などと組み合わせて、いずれもバランスよく摂ることが大切です。