症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2026/05/17 (日)

心と体を整えるひととき

5月の連休が終わり、新生活の緊張も少しずつ落ち着いてくる頃ですね。
一年でもっとも気候が穏やかなこの季節、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

「なんとなくやる気が出ない」
「心から笑えていない」……もしそんな風に感じているなら、それはあなたが冬から春にかけて、ずっと頑張ってきた証拠です。

仕事や家事だけでなく、誰かを思いやり、心を動かし続けることも、実はとてもエネルギーが必要なこと。
まずは、今を生きている自分自身を優しく労わってあげてくださいね。 

今月は、弊社社長河端のコラムを皆様にお届けします。
小豆島ヘルシーランド様の新聞(2021年5月)に掲載されたコラムです。
漢方薬に使われる代表的な花、「芍薬」のお話です。 


まだまだ気の許せない5月という感じでしょうか。
でも、気候が最も穏やかな季節。少しは外で、いい空気を思いっきり吸いたいですね。
高原でもいいし、山でも結構。滝のそばなら、マイナスイオンがいっぱい溢れ、自律神経を整え、リラックス効果もあり、なお一層いいですね。

さて、5月の花で、漢方薬にも使われる代表的な花は、芍薬。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」のたとえ通り、すらりと伸びた茎の先端に美しい花を咲かせます。その香りもたおやかで、フランスでは爽やかな香りのするワインを、「芍薬のような香り」と言うそうです。姿も香りも、まさにすらっとした美しい女性そのものです。
漢方薬で使う場合は、芍薬の根の部分を使い、補血薬と言って、血液を補う作用があります。
また、筋肉の緊張をほぐしたり、痛みをとる作用などもあります。
わりと有名な漢方薬では、婦人薬として使われる当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などがあります。こむら返りによく使う芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)にも名前の通り芍薬が使われます。この芍薬が使われる漢方薬は、日本では67種類もあります。

西洋薬は痛み止め、高血圧薬、血液サラサラの薬というように一つの成分で、ひとつの作用をしますが、漢方薬は、その漢方薬に入っている生薬(植物)一つ一つの薬効が合わさって効くのではなく、総合的に全く違う効果を示すものです。つまり、芍薬が血を補ったり、痛みをとるからと言って、適当に芍薬が入っているものを飲んでも効果は上がりません。ご自分の体質に合わせて漢方薬を服用することが最も大事です。
この「自分の体質に合わせること」を「証を取る」と言います。
漢方薬を服用される場合、この証をしっかりとることのできる、漢方薬専門の薬局で服用されますことを強くお勧めいたします。

芍薬の花の美しいイメージが随分と変わられた方もいらっしゃるでしょう。頼りがいのある花でしたね!
漢方薬を飲まれている方はご自身の漢方薬に芍薬が入っているか確認してみるのもいいですね。


さて、5月もそろそろ折り返しですね。

「善いことを想い、善いことを行えば、善いことが起こる」

そのような心を大切にしながら5月後半が心穏やかな日々になられますように。
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