症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/24 (火)

リウマチは急性期と慢性期で漢方を使い分ける

40歳の時に、リウマチと診断され、14年。

通院し、ステロイド剤と免疫抑制剤を飲んで治療をしていましたが、毎年冬になると悪化し、痛みや腫れ、しびれがひどくなっていました。
今回は春になっても症状がおさまらず、これ以上飲み薬を増やせないところまで来ていました。

特に気になるのが、手首の腫れ。ひじくらいまで力が入らず、手指があまり曲がらない。右ひざが重く、歩くときに少しびっこをひく感じになります。

自覚症状ももちろん強いですが、炎症反応などの数値も高く、血沈も軒並み良くない状態でした。

体質面は寒がり、冷え症(足)、肩こり、汗かき、口内炎、寝つき良いがすぐ目が覚める、季節の変わり目に鼻炎が出る。

痺証は寒と湿に要注意

慢性関節リウマチは日本で50万人~100万人と言われるほど、たくさんの方を悩ませる疾患です。
悪化すると、痛みや骨の変形により、今までできていたことができなくなったりと、生活の質を大いに下げてしまいます。また、悪化しないよう、コントロールするための免疫抑制剤やステロイド剤が欠かせないことが多く、副作用を心配される方も多いです。

漢方でリウマチを始めとした関節痛などの痛み・痺れの症状を「痺証(ひしょう)」と言います。疾病を引き起こす原因となる6つの自然現象「風・寒・暑・湿・燥・火」のうち、「寒・湿」は痺証の悪化要因とされます。この方のように「寒」にあたる冬場、それから「湿」にあたる梅雨時期は、リウマチをはじめとした「痺証」がある方は要注意の季節です。

急性期と慢性期で漢方を使い分け

炎症症状が激しく、まずは炎症や腫れをとっていくことをメインにした漢方から飲んでいただきました。

漢方を飲み始めて1ヶ月。くびれがまったくないほど腫れていた手首にしわができるようになりました。痛みが和らいできました。

2か月目には、冬から下がることがなかった炎症反応の数値がやや改善。手首の腫れがかなりよくなり、動きづらさもやや改善しました。

症状がほぼとれた5か月目からは、根本的な「腎」を強化し、体を温める漢方を飲んでいただきました。

半年後には痛み、腫れが全くなくなりました。固まっていた手指が、楽に曲がるようになりました。はじめの3ヶ月は、変化がなかったしびれも、いつのまにかなくなっていました。

そして8か月。例年悪化していた冬を迎えます。冷え込んできて少しこわばりがでてきましたが、すぐなくなり、その後2か月、自覚症状は何もない、よい状態が続きました。炎症反応の数値もかなり改善していました。

10か月後、冬を通して問題なく過ごせ、「全然大丈夫、こんなに良くなってよかった」と、お帰りになる足取りも軽かったです。

 

自覚症状を楽にし、本来の自然治癒力を高めることで、病に生活を脅かされず、上手に付き合っていくことができるのではないかと思います。

たくさんの方が、いつまでも自分らしく生きられるように、未来に前向きにすすめるように、応援していきたいと思います。