症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/25 (水)

潰瘍性大腸炎で人工肛門の宣告~あの時漢方に出逢ってなかったら~

繰り返す腹痛下痢の入退院でついに・・・

彼とはかれこれ10年来のお付き合いです。最初に会ったのは高校3年生の頃。

小学生の高学年から、腹痛と下痢で入院。中学、高校の頃は、夏休みや冬休みの時は決まって入退院を繰り返していました。

そしてついに、人工肛門の宣告。ドクターはこれ以上ステロイド剤、免疫抑制剤を使ってもどうにもならないからとの事での宣告だったようです。

本人はインターネットで調べて、人工肛門のほうが楽そうとの事でしたが、親として子供の将来を想う気持ちは、想像に難くありません。

お母様とご本人とがご来店され、ご本人は胡散臭そうに漢方を思っていたと思いますが、お母様は藁をもすがる気持ち。

私の持論の、病気で治らない病気はない!

それと絶対よくなる。良くするんだという前向きな考えや気構えが大切とお母様とご本人にも話しました。

その時に中村天風先生の本も貸したと思います。お母様は「ウンウン」という感じで素直に解って頂いたと思いますが、本人はうぜーという感じ。

漢方を始めて2年半で入院はなくなった

でも、まずやってみることに。

その変化はおそらくご本人が実感したのだと思いますが、飲むうちに体調が良くなっていくのがわかったようです。

しかし、冬(2月)には、風邪をひいたのと同時に、一日数十回の下痢と高熱で即入院。夏もまた入院。入院したものの、体調が良くなるにしたがって、本人も明るくなり、ついには運動が全くダメだったにもかかわらず、空手を始めました。

当初の彼から考えると画期的で、ネガティブからポジティブに!本当に心からおめでとうという感じでした!

でもその年の冬もまた入院。しかし夏は何とか入院せずに大丈夫!しかし次の冬は入院。そこから入院はなくなりました。それまで2年半の私と漢方との付き合い。

心からの望みはバーベキュー

大学を卒業して、社会人に。社会人になるころには、ほとんどの食事(肉類)も大丈夫になり、下痢や腹痛も頻度もすごく少なくなってきているようでした。彼の心からの望みは、みんなと一緒に食べたいものを食べたい!という事。特にバーベキューをみんなとやりたいという事でした。その願いも少しずつ叶ってきて、本当に私は親のようにうれしかったです。

さらに外見は顔がすごく痩せたという事。ステロイドをやめれたので、副作用のムーンフェイスが消滅し、もともと痩せていたのでしょうけど、すごくスマートに!大学を卒業するころにはご両親から、「本当にありがとうございました。あの時に漢方に出会っていなかったらゾッとします。」との事でした。子を持つ親として、当然だと思います。それこそ親の責任と感じ心痛だったことと察します。

 

大学を卒業して社会人となってからもお付き合いがあり、励ましたり、なだめたり、まれには叱ったりしながらいつの間にか10年。ぜひ、人生を謳歌して、充実した幸せな日々を歩んでほしいと、心より祈っております。

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