漢方よもやま話

『  気づくこと  』

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『  気づくこと  』

何かが変わるとき、すべては気づくことから始まります。日常何気なく使っている「気づく」という言葉ですが、気づくとはそもそもどういう意味なのか?辞書を引いてみると、「それまで気に留めていなかったところに注意が向いて、物事の存在や状態を知る。気がつく。(大辞泉)」とあります。これは、「それまで意識していなかった身近な物事が、意識上に現れることで改めて何かを発見すること」と言えます。改めて発見した後、その物事は以前とは違うもの。だから、気づくことは変化をもたらします。


人それぞれ色んな「気づき」があると思いますが、私の考え方を変えた「気づき」が「自分がすでに幸せ」「人との出会いが一番面白い」「全て自己責任」。


20代の頃の私は、とにかく自分に自信がなく、自信がないから自分が何をしたいのか分からず、分からないから常に周りの意見や世間体を気にして、そこと比べて自分を測っていました。そんなグラグラした自分が嫌だったし、人を羨ましく思っていました。でもある時ふと近くを見てみると、家族は私という人間を絶対的に愛してくれていて、友達は私を私として認めてくれていることに気づいたのです。それまで誰に愛されたくて、誰に認められたかったんでしょうね?こんな近くに心強い味方がいるってとても幸せじゃないかと思えたら、変な力みが取れて、気持ちがすごく軽くなりました。その気づきだけで日々はどんどん良くなります。周りに感謝の気持ちが芽生え、そんな周りに囲まれている私は幸せだと思い、そんな幸せ者の自分を好きになり、少しずつ自信も持てるようになって、それが勇気になり行動につながり、行動すると世界が広がり、色んな出会いに繋がる。


そうして色んな人に出会って、またある時気づいたのが、人との出会いが一番面白いということ。人は誰一人として同じ人はいない。世界人口72億、それぞれに育った環境、文化が違うから感じ方、考え方が違っていて、しかも成長とともに変化し続ける。一人一人特別で、72億通りの人生がある。出会ってその人を知るということは、奥が深く、終わりがない。もちろん相性があるので、出会ってもその後長く付き合いが続く人、その場で終わる人がいますが、出来るだけその人そのままを受け入れたいなと思います。出会いの数だけ人の人生に触れられるわけですから、ヒントを得たり、アドバイスを聞いたりして自分の人生に活かそうと思うのですが、でもある時、結局何を選択し、どう決定するかは自分自身だと気づきます。その選択、決定の積み重ねが、人の人生を築く。良い人生か悪い人生かなんて他人が判断するものじゃない。どういう人生をおくるかは自分次第で、人のせい、環境のせいにしない、全て自己責任。


因みにこれは体にも言えます。全て自己責任。病気になるのも、病気を治すのも自分自身。全て自己責任と気づくと、逞しく成らざるをえません。グラグラしていた20代の頃に比べると、だいぶシャンと立てているような気がします。以前よりも今の自分が好き。気づくことって大切。


最後に私の好きな言葉(イギリス元首相サッチャーの父親が言ったとされている)を紹介します。


「考えは言葉となり 言葉は行動となり 行動は習慣となり 習慣は人格となり 人格は運命となる」


この言葉に始めて出会った時、考えをしっかりしていないと運命が変わる。と怖くなったのを覚えています。運命につながる考え、これを生むきっかけとなるものの一つに、まさに「気づき」があるんじゃないかなと思います。これからの人生もまだまだ色んな「気づき」を見つけて、考えを深め、人生を豊かにしていきたいなと思います。


(山城 奈央)


このコラムは漢方みず堂暦2016年9月号に掲載されたものです。
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