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『 梅雨時の上手な過ごし方 』

カテゴリー:漢方コラム
漢方コラム
漢方みず堂の漢方専門相談員が漢方にまつわるお話をしています。
それぞれの個性あるコラムをどうぞお楽しみください。
『 梅雨時の上手な過ごし方 』

梅雨はお好きですか?桜前線は待ち遠しいのに、梅雨前線は憂うつという方も多いでしょう。


梅雨の語源は諸説ありますが、長雨によって黴(かび)が生えるから「黴雨(ばいう)」、梅の実が大きくなる頃の雨だから「梅雨(ばいう)」などと言われています。また梅の実に露がつく様子から、「つゆ」と呼ばれるようになったとも言われています。


梅雨にはいろいろな別名があります。


歌にも読まれた五月雨(さみだれ)これは陰暦の5月頃にあたるのでそう呼びます。他にも、麦雨、長雨、青梅雨、芒種雨。田んぼの稲に不可欠な雨であることから水取雨などという呼び名もあります。なんだか風流ですよね。


ただこの梅雨、気をつけなければいけないのは、このじめじめとした湿気が「湿邪」として、身体の不調の原因になってしまうということです。


雨が降る前に頭痛がする。この時期、頭が重い。めまいがする。身体がだるい。これは身体の中が溜まった「湿」が、どろっと流れづらくなった状態「痰湿」の仕業です。身体の水はけが悪くなってしまうのです。特に日本人に多い体質です。消化機能を司る「脾」は湿気を嫌います。


快適に過ごすためには、まずは水分を取りすぎないことです。飲食の不摂生からも痰湿は溜まりますので、食べ過ぎをやめることも大事です。


お酒やお肉、脂っこいものは控えること、また冷たいもの、生ものを避け、胃腸を冷やさないようにしましょう。


また、汗をかくことも有効です。しっかり汗が出るような運動をしたり、ゆっくり入浴するのがおすすめです。梅雨時期を上手に過ごすためにも、夏バテを予防するためにも、ぜひ意識しましょう。


もう一つの秘訣は「気」を巡らせて、湿を逃がすことです。気というのはエネルギーのこと。体の中の水分を動かす力でもあります。憂うつな気分で気が滞ってしまわないように、雨を楽しむ工夫もいいですね。


先日、雨に濡れると柄が浮き出る素適な傘を見つけました。雨が待ち遠しくなるようなレインブーツやレインコートを持ってみるのもいいですね。他にもテーマパークやデパート、レストラン、食品の割引などの雨の日限定のサービスは、探すといろいろあり、楽しいですよ。


また、昔から雨はそれだけでドラマになります。「雨に歌えば」「雨ぞ降る」「シェルブールの雨傘」や邦画だと「雨あがる」など雨を舞台にした映画を楽しむのもいいですね。梅雨時期を上手に過ごす生活のコツをおさえ、この季節なりに楽しむことで、長い雨でも不調を気にせず過ごしたいものです。


(植野 典子)


このコラムは漢方みず堂暦2015年6月号に掲載されたものです。
漢方みず堂暦は毎月1日に発し、漢方みず堂各店舗にて無料で配布しております。
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