「漢方で健康!」~冷え性~
- NBCラジオ佐賀「漢方で健康!」
- 毎週水曜日午前10時10分ごろからお送りしている「漢方で健康!」の内容を一部改訂して掲載しています。
- 「冷え症」2014/12/10放送分
牟田さん)おはようございます。12月に入りぐっと気温が下がりましたね。体調など崩していませんか?手洗いうがいや防寒をしっかりして年末も元気に過ごしましょう!
諸岡さん)早速ですが、本日のテーマは何でしょうか?
千代樵さん)今日のテーマは「冷え症」です。
牟田さん)最近、よく聞く言葉ですね。
千代樵)よく聞きますね。この「冷え症」は、手足が冷えて良く眠れない、秋口から春先までカイロが手放せない、寒いとすぐにお腹が痛くなるなどといった症状があり、悩んでいる人はたくさんいるのですが、実は西洋医学にはこの「冷え症」という言葉はないんです。
諸岡さん)病気ではない、ということでしょうか?
千代樵)そうですね。しかし「冷え症」に関係する病気はたくさんあります。
諸岡さん)例えばどのような病気ですか?
千代樵)はい、月経不順や無月経、腰痛、肩こり、過敏性腸症候群などが挙げられます。
牟田さん)「冷え症」をそのままにしていると良くないといということですね。
千代樵)はい、冷え症の改善には、冷える体質を改善していくことが大切です。
諸岡さん)体質の改善は漢方の得意分野ですよね?
千代樵)そうですね、体の働きをよくして、症状を押さえていくことを目的とする漢方治療は「冷え症」の改善に適していると思います。
諸岡さん)漢方には「気・血・水」という考え方がありましたが、そのどれかのバランスが悪いということでしょうか?
千代樵)そうですね、気が足りない「気虚」、血が滞っている「お血」、水分がたまっている「水毒」など、どれもが原因になります。また、いくつかの状態がかさなっている場合もあるんですよ。
牟田さん)例えば「気虚」の場合はどのような漢方が使われるんですか?
千代樵)その場合、人参湯、八味地黄丸、真武湯などの漢方を用いて、エネルギーを補い、熱を生まれやすくしていきます。
諸岡さん)女性で「冷え症」に悩む人が多いようですが、この場合はどのような漢方がいいのでしょうか?
千代樵)いま、働く女性に増えているのがストレスによる「冷え」です。こうした「冷え」対策には、人参湯や当帰四逆加呉茱萸生姜湯などが用いられます。また、「冷え」は長い時間をかけて治療をしていく必要があります。漢方だけでなく生活改善も必要です。
諸岡さん)どのような改善が必要ですか?
千代樵)そうですね、ひざかけなどで防寒対策をしっかりすることと、定期的な運動、そしてお風呂はシャワーだけではなく湯船につかる。寝る時は湯たんぽを使うなどが良いですね。
実は200回を超えるご長寿番組です!(佐賀・有田・唐津1458kHz 伊万里1116kHz)