漢方よもやま話

  • 『病は気から』の気とは?
  • YOMOYAMA > 
  • TOP > 

『病は気から』の気とは?

カテゴリー:漢方コラム
漢方コラム
漢方みず堂の漢方専門相談員が漢方にまつわるお話をしています。
それぞれの個性あるコラムをどうぞお楽しみください。
『病は気から』の気とは?

『気』という字はいろいろな単語として使われています。「元気がある」、「気力がある」や「やる気がない」、「気が乗らない」など良くにも悪くにも使われるものです。


東洋医学にも、気血水理論といって、人間の体を構成する3つの要素「気」「血」「水」のバランスから病気を診断する方法があります。「血」とはいわゆる血液、「水」とは血液以外の体液のことを主に表しますが、「気」とは目に見えないエネルギーのこと、などと一言ではなかなか説明できない表現をします。但し、この「気」がとても重要なのです。


では、この「気」とはどういうものでしょう。


『気というのは、「生命の源」です。血液と違って目には見えませんが、全身を駆け巡るエネルギーであり、常に私たちの体を出入りしています。気は自然界に普通にあるものです。気を取り入れる力が上がるといろいろなことに取り組む力が湧き、気を取り入れる力が下がると病気になったりします。(中略) 気軽で自在なイメージを持つ気ですが、私たちは気をうまく使いこなすことが必要です。なぜなら、気は生命エネルギーである以上、その人の感情を大きく左右するからです。気というのはその時の状況で、プラス(正・陽)になったりマイナス(邪・陰)になったりします。常にどちらか一方であることはないのです。気分という言葉は「気を分ける」と書きます。まさにプラスとマイナスの気が分かれて、プラスが多ければ気分がいいし、マイナスが多ければ気分が悪くなります。』(矢作直樹著「おかげさまで生きる」より)


このように体の状態を左右する「気」の存在は大きく、先ほどの「血」や「水」に対して、それぞれの動きや巡りを良くすることで病気や症状を改善し、または健康維持のために常にバランスを整えられるよう動き回っているのです。


 


病気は「病(やまい)の気」と書きますが、これはマイナスの気が多い状態です。だからこそプラスの気の割合を増やし、免疫力や自然治癒力を高めることが重要なのです。


すなわち「病は気から」とは、病気や症状を快方に向かわせるためには、プラスのエネルギーを内外から体いっぱいに取り入れることが必要不可欠だという心の教えを表現しているのです。


そのためには、気力を奮い立たせ、元気を出して事に取り組み、常に本気を貫き、時には気を落ち着かせて、やる気を起こさせる。


これが何事にも立ち向かう「気の持ち方」ではないでしょうか。


浦山 剛


このコラムは漢方みず堂暦2014年12月号に掲載されたものです。
漢方みず堂暦は毎月1日に発し、漢方みず堂各店舗にて無料で配布しております。
当サイトに掲載している記事・画像等の無断転載はご遠慮ください。