河端孝幸の読む漢方

現代の子供たちとアレルギー

小中学生で過去最高のアレルギー罹患率

 文部科学省から最近発表された学校保健統計調査では、蓄膿症やアレルギー性鼻炎など「鼻・副鼻腔疾患」の子供が、小学生で13.04%(20年前比で2.86ポイント増)中学生で10.99%(同2.57ポイント増)高校生で9.86%(同4.02ポイント増)、小学生と高校生では過去最高となったと報道されております。また、中耳炎や外耳炎など「耳疾患」は小学生で6.47%(同2.82ポイント増)、中学生で4.72%(同2.59ポイント増)、高校生で2.45%(同1.66ポイント増)で、小学生と中学生で過去最高とのことでした。この背景として、幼児の頃に衛生環境が良い状態で育ったことなどが影響し、アレルギー体質の子供が増えている可能性があるということでした。
 

よく遊びよく学べ

 また、裸眼視力が1.0未満の小学生が34.1%、中学生が56.04%高校生が67.09%となり、小学生、高校生で過去最高、中学生でも過去最高だった昨年に続き56%台と高水準となったとのことでした。同省は、長時間にわたって、スマートホンやゲーム機を近くで見続ける生活習慣の影響が出たとみているようで、ゲームをする時間を限定することを呼びかけています。
 一方で虫歯は、小学生が45.3%、中学生が35.41%、高校生が45.36%となり、中高生では過去最低の数字。私が小中学生だった、昭和30年から40年代では虫歯の1本や2本あるのが当たり前で、その当時の小中学生は90%を超える虫歯保有率だったことを思うと雲泥の差。これは同省では、食後の歯磨きに代表される口腔ケアの意識が高まっているからとのことでした。耳鼻科・眼科の罹患率が高く、歯科の罹患率が下がってきているということですね。
 色々な菌に晒されることによって、その耐性ができるという素晴らしい体の仕組みがあるのですから、むやみやたらに菌を除菌するのではなく、共存していくのは、地球に住む生物体の人間として大切なように感じます。人工的なテレビゲームに興じるのではなく、自然と触れ合うことが子供の頃には大切だということなのでしょう。もちろん大人でもそうですが。よく遊びよく学べ。ということですね。

アレルギーの体質改善

 二月に代表される疾患は花粉症などのアレルギー疾患です。今では国民の30%の方が何らかのアレルギーにかかっていると言われて久しいですが、アレルギー疾患というのは、何も耳鼻咽喉系の疾患ばかりではありません。呼吸器系のぜんそくや、アトピー性皮膚炎に代表される皮膚疾患、過敏性腸症候群に代表される腸疾患、リウマチなども大きな意味ではアレルギー疾患の範疇に入ります。これらのアレルギー疾患は、漢方的にすべてとは言いませんが、そのほとんどは水毒といい、水分代謝の異常によっておこると考えられます。流れ出る鼻水や涙は、身体の余分な水分が体の外に出てきていると考えると納得がいくと思います。したがって、アレルギーの方はまず第一に水分を控えることが先決となります。次は甘いものを控えること。鼻水・鼻づまりなどは服用して1~2時間でよくなる漢方もありますが、根本的な改善のためには、最低一年くらいは服用して、アレルギーにならない体質を作り上げます。詳しくはご相談ください。