河端孝幸の読む漢方

新年所感

「新年所感」

新年明けましておめでとうございます。いつもご覧いただきありがとうございます。今年も皆さんにお役に立つような情報や、感じた事、思っていること等を書いてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、今年は平成最後の新年になりました。この平成の三十一年間が、走馬灯のように記憶がよみがえるのは私だけではないと思います。個人的で申し訳ないのですが、三十年前は息子が間もなく二歳になろうとし、娘はまだ誕生もしていません。早いものですね。年月が経つというのは。平成に別れを告げ、新たな元号を迎え入れる。何処か、小学校から中学校に上がる時のような、寂しさ、名残惜しさと期待が織り交ざった気持ちにもなります。しかし、時間は待ったなし。正確に時を刻み、正確に世の中を進めていきます。

「モモ」

ドイツの作家ミヒャエル・エンデ作「モモ」という物語をご存知でしょうか。私も遠い記憶ではありますが、おそらく平成の初めに読んだ物語です。時間泥棒が現れ、みんなが忙しくせわしく動き回らざるを得なくなり、モモという少女が奪われた時間を取り返すという物語です。現代において、時間管理とかタイムマネージメントという言葉が使われるようになりましたが、ゆったりとして、のんびりとした時間も必要なんだとこの物語は教えてくれます。集中するとき、のんびりするとき、その強弱のバランス。今で言うオンとオフでもありますね。
西洋医学的にも、自律神経のうち交感神経は興奮させ、副交感神経はリラックスさせる。車で言うと、アクセルとブレーキに例えられますね。それを漢方流に言えば、陰陽のバランスということになるでしょうか。どちらがいいとか悪いとかではなく、両方が相まって身体は正常を保ちます。バランスを保ちつつも時間は正確に時を刻みます。

進化と発展

時の流れの中で、生命は進化と発展をするように動いていると言われたのは中村天風師。小さなアメーバから生命は誕生し、魚類になり、陸に上がってきて両生類となり、爬虫類へと進化し、鳥類、哺乳類、そして、人類へと発展してきています。
生命は進化と発展のベクトルを持ちます。翻って我々人間も、進化と発展のために生まれてきていると天風師は強い信念を持ち話されます。それは即ち絶対的な積極的心を持つということ。それに背き、妬み、羨み、取り越し苦労等々ネガティブな思考は、進化と発展という自然の法則に反するから病気になるともいえます。
人間は死ぬまで生きる!だから大丈夫!その生をいかに生きるか。清らかに高らかに、力と勇気と信念とをもって新たな年に向かっていきましょう!

最後に天風会「誓いの詞」をご紹介します。

今日一日 怒らず恐れず悲しまず 正直親切愉快に 力と勇気と信念とをもって 自己の人生に対する責務を果たし 常に平和と愛とを失わざる 立派な人間として生きることを 厳かに誓います。

皆様におかれましても、良い一年となりますように