河端孝幸の読む漢方

漢方薬の常備薬

風邪の常備薬

もう12月になりました。平成最後のお正月が間もなくやってきますね。平成生まれの方ももう30歳。つくづく月日の流れは早いものだと感じます。
さて、年末年始で忙しく、風邪なんて引く暇もないという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今回は、特に年末年始に重宝する漢方の常備薬をご紹介したいと思います。
まず常備薬として持っておくと安心なのは、風邪症状のお薬ですね。手洗いうがいが大切なことは皆さんご存知だと思いますが、まず風邪に対する漢方の常備薬をご紹介いたします。ここに挙げる漢方薬は割と即効性があるものなので、飲んですぐによくなるのが実感できると思います。
葛根湯・・・・・風邪かな?と思ったときに飲む漢方で、ちょっとやばいかなと思ったらすぐに服用すること。背中のゾクゾク感や寒気がちょっとでもある時に。ただし、ご高齢の方には不向きです。
麻黄附子細辛湯・ご高齢の方や虚弱体質の方の風邪薬。冷え性の方には大変良いです。
麻黄湯・・・・・高熱で節々の痛みがある風邪の初期に。インフルエンザにも有効。
麻杏甘石湯・・・子供の咳・発熱に。
麦門冬湯・・・・長引く咳に。夜激しく咳き込む時に。体力の弱っている方にも。
柴胡桂枝湯・・・長引く風邪で、食欲がなく、微熱が続いている時に。
桔梗石膏・・・・のどが痛いときに右記の漢方薬と一緒に服用する。
小青竜湯・・・・流れるような鼻水や透明の痰が出る咳に。
だいたい以上の漢方薬を用います。もちろん長引いている時や、さまざまな症状が重なっている時には、きちんと相談をして服用するべきです。
この中で、葛根湯はご高齢の方には向かない?という事で初耳という方もいらっしゃると思います。葛根湯は風邪のウィルス(漢方で言う邪気)が入ってきてそれを汗として出してしまおうという漢方薬です。したがって、汗と同時に正気(治そうという力)も同時に発散させてしまい、抵抗力がない方やご高齢の方は邪気と同時に正気も放出してしまうため、悪化する恐れがあります。ご高齢の方や冷えが強くて体が弱い方は、麻黄附子細辛湯が良いです。また、妊娠されている方や授乳中の方には桂枝湯という漢方があります。

飲み過ぎ・食べすぎの常備薬

次は、飲み過ぎ・食べすぎの漢方薬のご紹介です。
黄連解毒湯・・・・・宴会の前や飲み会の前に服用すると二日酔いになりにくいです。また、二日酔いの後にも熱感を取るために使われます。
茵蔯五苓散・・・・・お酒を飲んだ後のむくみや吐き気に。
半夏瀉心湯・・・・・胃のつかえや食べ過ぎ、胃の痛みに。下痢にも使います。
麻子仁丸・・・・・・便秘の時に
だいたい以上で事足りると思います。ご自分に合った漢方薬をチョイスし、常備薬として置いておくと非常に便利です。我が家は、特に子供が小さい頃にはだいたい揃えておりました。
一日分からご用意できますので、ぜひご相談を。そして皆様健やかな年末年始をお過ごしください。