症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/25 (水)

お腹が弱い男子高校生

高校生の息子さんを持つ女性からの相談

「高校生の息子がお腹をこわしやすいのですが、漢方で良くなりますか?」

お買いものついでに私にお声をかけて頂いたようで、後日ご本人様と一緒に来ていただきました。

身長175㎝以上、体重50kg。すらっとした体型のとても礼儀が正しい青年でした。

下痢、腹痛があり、朝学校に行く前にトイレに何回も行く。お腹を壊すので、友達と食事に行くことができない。

まだまだこれからという青年。お腹の心配をせずに、やりたいことや夢や希望を存分に追いかけて欲しい、お母さんの親心も痛いほど感じました。

2週間で下痢が減った

漢方を飲みはじめて2週間、一言目に「漢方いいですね」という言葉がかえってきました。明らかに下痢が減ったご様子。

1か月目には急にお腹が痛くなることがほとんどないということでした。若い方には敬遠される独特の煎じ薬の味も全然平気ということです。

2か月目、お腹をこわすので今まで友達と食事ができなかったのが、友達と食事ができるようになった!とのこと。顔色、顔つきがより凛々しくなった印象です。表現は合っているか分からないですが、気がしっかり入ったという感じを受けました。

実際、漢方では「気」は胃腸で作られると考えられています。「気合」というのもお腹に力を入れます。そして様々な病気でも、胃腸を整えることで自然と改善していくことが珍しくありません。それほど胃腸は健康を保つため重要な器官です。

後押ししたのは親心

漢方の煎じ薬を毎日毎日作ってくれたのは、お母様です。

思春期の男の子なので口には出さないものの、お母様の気持ちが伝わったのだと思います。 だから決して美味しくはない漢方でも頑張って飲めたのだと思います。

想ってくれる誰かの為には力が湧いてくるものです。誰かを想い、誰かに想われることで、治す力が湧いてくる。正す力が湧いてくる。

病気を良くするのも、悪くするのもそういったことが関係するのだと改めて感じました。