症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/24 (火)

腱鞘炎(けんしょうえん)と漢方

ドアノブも握れない状態

「何か痛みをとってくれるものはないですか?」とご年配の男性が尋ねてこられました。庭の手入れで手や腕を酷使したため、突然腱鞘炎に!肩や手の痛みに加え、手に力が入らずドアノブも握れない状態でした。約1ヶ月間の病院の治療ではなかなかよくならず、とにかく動かせるようにしたい!という事でした。

梅雨は痛みが悪化する季節

3ヶ月後、鍼治療も行いながら日によって痛みの度合いは変化するものの、だいぶ調子が良くなられていたのですが・・

梅雨に入ると一変。元に戻ったようにまた痛みが出てきました。実は漢方的には梅雨の時期は痛みが悪化する事があります。これはまさに「水毒」から起こる痛みで、湿気の影響で水分代謝が悪くなり、痛みが悪化します。特に高温多湿の日本の気候は、水毒による痛みがある方には辛いものです。リウマチや坐骨神経痛、偏頭痛なども梅雨の季節は要注意の季節になります。

乾燥の秋には痛みも軽減

あんなに良くなっていたのに・・という残念な気持ち。なんでこんなに痛いのだろう?何故??という憤り。

リウマチの検査をしたり、知人に勧められたビタミン剤を飲んでみたり・・・辛い梅雨の時期が続きました。

そんな中頑張って漢方を飲み続け、秋頃には痛み止めの回数が2回から1回へ。冬に入る頃には飲まなくても我慢できる程度の痛さになりました。

真冬になると、寒さで朝手が強張る事があるものの、少しほぐせば1日手がしっかり動かせるようになりました。

そして、もうすぐ1年が経ちます。今は庭仕事をされても痛みがでません!

「梅雨の時期は、とにかく辛かったね~!」今は元気な声とともに、辛かった時期を笑い飛ばされています。

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