症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/23 (月)

4回の流産、40歳の方の2人目妊活

お二人目ご希望の40歳の方

「私の場合は、不妊じゃなくて不育なんです。」

授かるには授かるんだけど、どうしても流産してしまう。ここ1年の間に2回。2人目を考え始めてからもう4回も。流れるというよりも、育たない。

実は…今も、お腹の中で亡くなった赤ちゃんがまだお腹の中にいるんです。

掻き出す手術を受けるか、自然に出てくるのを待つか、どちらにもメリットもデメリットもあるけれど、できれば、自然に出てくるのを待ちたい。ということでした。

排卵や基礎体温も問題はなく、昔は生理不順もあったけど今は乱れることもなく生理痛もない。1人目は普通に出産できたのに・・・・病院の先生にも何も異常がなくても繰り返す人もいるし治療としてはできることはないと言われ、もうどうすれば良いのか分からない。

なんで?どうして?と、年齢のこともあって、焦る気持ちもとても強い。

生理がくるたびに落ち込ちこんでしまうのも、せっかく授かったのに素直に喜べないのも、辛い。

繰り返し流産を経験された悲しさとどうしたらいいのか分からない、心からの悲鳴を感じました。

ようやく安心できたのは安定期に入ってから

まずは、産後の悪露の排出にも役立つ漢方を飲んでいただきました。

10日くらい経ってから出血が始まり、それから1週間後の受診の際には先生も大丈夫じゃないかな、7、8週間後くらいに1回生理がくると思うよとのこと。顔色も少し黒がかった色から本来の色を取り戻したご様子でした。イライラが落ち着いたり、汗をかくようになったり、肌の張りも良いというように、良い変化も。

ここからは、胃腸の調子が良くないことや、疲れやすく、精神的にも負担を感じやすいこともふまえて、気を巡らし元気を増してくれるような漢方に変更しました。

産後、かぜを引きやすく治りにくくなっていたけど、引きにくく治りやすくなったと身体にも少しずつ変化が出てきました。

漢方を始めて約3ヶ月、再び陽性反応。しかし、一喜一憂せずにとご自身に言い聞かせているようでした。心拍が確認できた時も、まだ不安が見え隠れされていました。

それから、つわりがひどくなるにつれて、辛い反面「赤ちゃんが育ってくれてると思うと嬉しい。」と、ようやく安心感が芽生えていらっしゃいました。

安定期に入り、赤ちゃんが育つにつれ、表情や話し方も少しずつ穏やかに。

お1人目の時にも出た尿糖が、今回は早めに出て、喉が渇くたびに心配になられていらっしゃいましたが、糖質の吸収を抑えてくれるような、菊芋やアガベ、サラシア等を含んだものを飲んでいただいた所、次の健診の際には、尿糖が検出されないどころか、血圧も安定していて、嬉しいとご報告してくださいました。

ほっと一安心。

それからは、足がつることがあったものの、順調そのもの。心のゆとりも感じられました。

どちらかというと、ご主人の方が心配そう。出産予定日に近づくと、お仕事中にもソワソワ、いつ呼ばれても良いように準備万端でした。

そんなご主人の奥様やお子様への思いやりがとても素敵だなと感じるとともに、落ち着き払った奥様はやっぱり母は強しだなと感じました。

無事に、ご主人も立ち会うことができ、元気な男の子をご出産されました。

へその緒を切らせてもらいました~と嬉しそうに語るご主人の笑顔がとてもキラキラと輝いていて幸せであふれていらっしゃいました。

新しい命が生まれるって本当に奇跡ですね。お父さんがいて、お母さんがいて、そこにはたくさんの愛が溢れている。

奇跡は起こる。きっと大丈夫。私は、日々、お客様から教えていただいています。