症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/23 (月)

統合失調症の息子と父の絆

どんどん息子じゃなくなっていくようで・・

外はまだ肌寒い季節にいらした親子。

30歳の男性(息子さん)がチラシを片手に「これを見て今日は来ました。」そう話すなり、いすに腰掛けグタッと机の上に顔をふせてしまいました。

そこからはお父さんが代わりに話をして下さいました。

実は病院で統合失調症といわれ薬を飲んでいる。いつもぐったりして体もきつそうにしている。

そんな日々が3年間も続いていて良くなる傾向が見られず逆にどんどん息子じゃないようになっていくのも見るに耐え難く、どうにかならないかと思い悩んでと言うことでした。

お父さんの話が終わると同時に今まで顔を伏せていた彼が起き上がり、まっすぐにこちらを見て大きな目を輝かせ「治りたいです!元気になりたいです!よろしくお願いします!」と力強くはっきりと言いました。

3Lの清涼飲料を禁止

いきなり病院の薬を抜くことはできないのではじめは生活習慣から改めることになり、一番問題だったコーラ・スポーツ飲料の一気飲みやそれらのものを一日3L飲むということをやめてもらいました。お父さんも家の前にある自動販売機を撤去させ家族ぐるみで向き合い始めました。

それから1ヶ月ドリンクを飲まなくなって5kg体重が落ち最終的には3ヶ月で10kgやせることができました。

この飲料水をやめてから体調はどんどん良くなり1ヵ月後から薬の減量をはじめ外での運動も開始!

会話もはっきりできるように

漢方を飲み始めて動悸や不眠、息苦しさからも開放されていきます。

これまではほとんど外出できない状態でしたが体が動くようになり、お父さんと大好きなサッカー(もともと部活でやっていた)で体を動かしたり、ランニングを始めたりと、そこから状態はどんどん良くなり、表情も明るくなり冗談も言えるようになります。会話もはっきりとできるまでに状態は良くなっていきました。

初めは20錠以上飲んでいた薬も1日2錠にまで減らせました。本人も社会復帰を目指して頑張っています。

最近の口癖は「一日も早く親孝行がしたい」です。本人のやる気と家族の支えで親孝行ができる日が一日一日近づいてきていると信じています。

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