症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2021/06/02 (水)

感染・重症化予防の要は、普段の暮らし方にあり!

消毒、手洗い、うがい、マスクなどが感染予防対策として重要であることはもちろんですが、一般的に、感染症は免疫力が低下しているとかかりやすいといわれます。
免疫力とは
●細菌やウイルスが体の外側から入ってこようとしたときに、侵入を防ぐ
●入ってきたとしても、さらに内側で増殖したり体内に拡がることを防ぐ
●さらには体内での増殖や拡がりが起こってからも、少しでも早く病原体を減らして体の外へ排出し、元の体へ回復させようとする

この一連の働きが免疫力によるものです。

発熱や咳・鼻水・食欲低下などの感染した時に現れる症状は、この免疫が働く過程で起こるもの。体が病原体と闘って回復に向かおうとしているからこそ現れます。
 
免疫が適切に働く力『自然治癒力』
より広い意味では、感染症に限らずどのような病でも、この免疫力が適切に働くことが予防・回復のために大切です。

「免疫力」というと、高すぎる(正しくは免疫システムが異常な働きをする)ことで起こる疾患もあるので、免疫が適切に働く力・自分で自分を治していく力=『自然治癒力』と言った方がよいでしょう。

感染症にかかりにくくする、かかっても治せるようにするには、自然治癒力を高める・維持することが大切です。
自然治癒力を養うには
自然治癒力を養うことは、私たちの普段の暮らしと直結しています。

悩みやストレス・食事・運動・休息・環境が、過不足なく、大きく乱れることなくコントロールできているか。多少波はあっても、長期間続いていないかどうか。

ここが崩れていると、本来持っているはずの『自分を治す力』が発揮されにくくなってしまいます。

例えば、仕事で無理をしすぎて風邪をひき、長引いてしまう。その状況にもともとの食事の不摂生や運動不足などが重なると、回復までさらに時間がかかってしまう。
このようなケースはよく見られますし、思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか。


自分に備わっている自然治癒力がしっかり発揮される暮らし方ができているのか、この機会に見直してみませんか?