症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/25 (水)

六経弁証・八綱弁証でドンピシャ!腹痛下痢が見事に改善

病院でも異常なし・・・

まだ18歳の御嬢さんで腹痛と下痢で悩まされ、いろいろ病院を回り検査しても異常なし。しかももうすでに3か月たっているとの事で、何とかならないかというご相談でした。

実際に来ていただいた際は、痛みと下痢とで憔悴しきった感じで、歩くのもままならず、お母様の肩につかまりとてもつらそうでした。

話を聞いてみるとここ1週間が最もひどく、食事もままならず、体重も2~3キロ落ちているとの事でした。

先急後緩 ~激しい症状を取ることが先決~

漢方的に考えると、まずここ一週間のひどさからの回復が大切(先急後緩)であり、体質的なこと(話を聞いてみると、精神的に不安があったり、生理不順であったり色々なことがあるようでした。)は後回し!と思いました。

現在の症状は、六経弁証では、太陰病期から少陰病期となり、温補剤がまず必要と考え5日分漢方薬をお渡し。

電話で2日後お母様から症状を聞いてみると、腹痛は治った!食欲も出てきた!との嬉しい言葉。

6日後にご来店した時は、お母様と一緒だったのですが、笑顔ですっきりしてスラッとした姿勢。あの憔悴した姿はどこに行った??こんなにハリがある顔があったんだ!と思ったくらい。

しかしまだ下痢は続いているとの事だったので、この時は、八綱弁証では「裏(表)寒虚」、臓腑弁証では「脾」気血津液弁証では「気虚」「水滞」、したがって脾気虚、湿困脾胃ということになり、この時も5日分お渡ししました。

お渡しして3日後には、お母様からすごくよくなり、もう元に戻りました。とご連絡が。

症状が取れた後は、本格的な体質改善

その後は、体質改善のための漢方薬に切り替え、

①根詰めて考え過ぎないこと

②いい加減が良い加減

③自分をほめること

④1日ひとつ褒められることを探す事

を約束しました。

さらにその後、お電話をしたところ、おばあさまがでられて、「本当におかげさまで良くなりました。ありがとうございました。」と言われました。

本当にありがたいことですし、よくなってよかったですね。

より多くの人達に笑顔になっていただけるように、役に立っていきたいと思います。