河端孝幸の読む漢方

平成三〇年 迎春

平成三〇年 迎春

あけましておめでとうございます。今年も始まりましたね。今年はどんな年になるのでしょう。この暦を差し上げているのは、月の最初のご来店の日。したがって、今月の初めにご来店いただいた方には新年のご挨拶でもいいのでしょうけど、月末にいらっしゃった方は、今ごろ何?と言われそうですね。でも、少しご了解をいただいて、このコラムを読んでいただければ幸いです。
昨年は、私個人的には、食について非常に勉強をさせていただいた年だったと感じます。食事方法、いわゆる食事療法と言われているものは、弊社で推奨しているマクロビオティック。さらには、現在ある意味ブームとなっているロカボ(糖質制限食)、癌の食事療法のケトン食、私が社会に出た時にブームだったように思うゲルソン療法等々。
これらに共通して言えることは、マクロビオティックで言う、一物全体(お米ならば、白米より玄米というように、一部の栄養をそぎ落とした形ではなく全体をとることで栄養のバランスが取れる。さらには、全体で生きているので、その全体をとることで生きるというエネルギーを食することができるという考え)。
そして、野菜を多くとる事、添加物はなるべく避ける事。詳しくは別の機会があればと思いますが、平成二九年は、食事の重要性を示唆した元年だったのではないかと、私個人的には考えます。

籾付黒煎玄米(もみつきくろいりげんまい)

弊社でも、マクロビオティックの食事指導において農薬不使用の雑穀六種類、特別栽培の雑穀二種類を配合した「豊穣八穀」は以前からありましたが、昨年十一月にマクロビオティックでは非常に陽性(体を暖めたり、色々な巡りを良くすること)に分類される飲み物の籾付黒煎玄米(もみつきくろいりげんまい)を発売しました。籾付黒煎玄米となっていますが、正確には、籾付黒煎玄米茶となります。この商品は、夏場は九時間、冬は十一時間遠赤外線でゆっくり右回転(さらに陽性になる)で製造した商品です。籾付黒煎玄米を焙煎するという技術は大変難しく、籾がついているものなので、高温だと単純に炭となって、ただの苦いお茶となります。数年前にようやく籾付でも焙煎できる技術が開発され、今回の商品に行き着きました。
知る人ぞ知る、マクロビオティック料理で本を何冊も出している、若杉友子氏(通称わかすぎばあちゃん)が書かれている色々な本に、究極の飲み物として籾付黒煎玄米が紹介されています。巷で青汁を飲まれている方も多くいらっしゃると思いますが、マクロビオティック的には、青汁は冷やす飲み物。したがって、糖尿病、高血圧、痛風などの熱を持った人たち(熱証)には大変良い飲み物ですが、冷え症の人には向きません。冷え症の人たちの青汁ともいうべき飲み物が、この籾付黒煎玄米です。ぜひお試しください。

「いただきます」ということ

再度、食事と言う事を考えると、主食である穀物も、野菜も、魚も肉も、すべては生きているもの。その命をいただいて自分の命を長らえさせる。だから食事の前に手を合わせ、「いただきます」と言う事。素晴らしい日本語ですね。
最後に平成一七年に制定された食育基本法の第三条をご紹介します。
「食育の推進に当たっては、国民の食生活が、自然の恩恵の上に成り立っており、また、食に関わる人々の様々な活動に支えられていることについて、感謝の念や理解が深まるよう配慮されなければならない。」
素晴らしいですね。食事をいただくにも命の営みがあり、それを育て、収獲したり、漁や飼育をしたりしているご苦労に感謝する。その気持ちが大切ですね。