河端孝幸の読む漢方

十二月雑感

十二月雑感

そろそろ冬本番。北海道では今年は十月末には初雪が降り、そろそろ根雪のころでしょうか?
一方、沖縄では、そろそろエアコンがいらない日がチラホラと出てくるころでしょうか?
日本は小さいながらも、その土地土地では違う気候があるとしみじみ感じますね。また、皆さんが挨拶に使われる言葉の中に、「一年が早いですね」という言葉がでてくるのは今年の私の感じでは、10月中旬ごろのラスト80日を切ったあたりからのように感じます。
本当に一年があっという間。一年の長さを感じるのは、年齢に反比例して感じるとか。1歳の子は365日。36歳位の人は、1年を10日間くらいの長さで感じ、80歳になると4~5日位と感じる。そのような計算になります。

12月の異名は師走

12月と聞くだけで何か気忙しくなるのは私だけではないと思います。
師走というのは、「師(僧侶の事を指す説や、師匠のことという説もあるようです)があわただしく、忙しく走る」という意味や、一年の最後に為し終えるという意味の(為果つ(しはつ))からきた説もあるようです。
忙しいという字は「心を亡くす」と書きます。せわしくて忙しくて、心を亡くしませんように。冷静に心を穏やかにして、過ごしたいものです。
年末に向けて、11月末からはクリスマス。クリスマス後の12月26日からは完全にお正月ムード。何かしら子供ではない今も、ウキウキしますね。

お節料理

そしてお正月は、すべての空気がゆったり厳粛に流れている気がして、心が清らかになる日でもありますね。そして、お節料理をいただく。日本人として生まれてよかったと強く思う、一年間で一番感じる日ではないでしょうか。
さて、お正月に食べるお節には、まめまめしくという意味の黒豆、子宝に恵まれますようにという意味の数の子、家族安泰や運をひらく意味のたたき牛蒡、学問成就の伊達巻、金運の栗きんとん、厄除けの紅白蒲鉾などなど。その料理の意味を考え、感じながら感謝をもって康らかになるようにこの一年を祈願しながら食べたいものです。

お正月に飲む漢方的な飲み物と言えばお屠蘇

屠蘇とは、「屠」は「屠(ほふ)る」、「蘇」は「病をもたらす鬼」という意味で、すなわち鬼退治。
あるいは「屠」は「邪気を払う」、「蘇」は「魂を目覚め蘇らせる」という意味もあるようです。
いずれにしても一年の邪気を払い、延命長寿を願う為に一月にたしなむようになったようです。
漢方みず堂のお屠蘇は大変評判がよく、桂皮(シナモン)、陳皮(みかんの皮を干したもの)、乾姜(生姜を干したもの)、桔梗(キキョウの根)、山椒(サンショウ)、丁子(殺菌作用、身体を温める作用)が入っており、香りがとてもよく、悪いものを払ってくれそうな、厄除けの匂い(?)があります。
このお屠蘇の中の、桔梗以外はとっても香りが強く、それぞれの個性が豊かな植物でもあります。臭いをかぐだけでも全く違うことがお分かりになると思います。
大晦日の晩に、お酒を200㎖入れた容器に、お屠蘇を一晩漬け、お正月の朝に昨年の邪気を払い、今年一年の無病息災と延命長寿を祈り飲むものです。お正月の朝にうやうやしくいただく。
一年の無病息災、家内安全を願って、ぜひ皆様も口にしてみられるといいと思います。
それにしても、日本の文化って素敵ですね。