河端孝幸の読む漢方

  • 陰陽平衡からさらに目指すもの~中庸の世界~
  • KAMPOREADING > 
  • TOP > 

陰陽平衡からさらに目指すもの~中庸の世界~

マニュアルの弊害

最近非常に感じることです。
この様にしなさいというと、その事を確実に実行する。ここでの問題は、「どんな人にでも、どんなことにでも」と言う事。
一般的には、マニュアルに記載している事をそのまま実行することがいいとされます。しかし、マニュアルに記載されない、思っても見なかった想定外の事がおこると、一切対応ができない。その様な事が往々にして起こっているという事実があります。マニュアルの弊害。
どんなことでも良かれと思って実施したことがその方にとっては非常にうるさく聞こえたり、うざく思われたりするものです。
よくあるのは、お年寄りへ席をお譲りする事。ありがとうございます。と言われることもありますし、結構ですと言われる場合もあります。
結構ですの後に、言葉として、ありがとうを添えてくださる方もいらっしゃいますし、まだそんな年ではないと憤慨される方もいらっしゃる。憤慨までいかなくても、ぶっきらぼうに、いい!と言って知らん顔をする方もいらっしゃる。

その時はその時の対応

教えられたとおりに話す事が、かえってお客様を怒らせるという事もあります。
その時の状況や、お客様の心情、周りの雰囲気等々、色々な事が重なり合って、今の現状を作ると言う事を理解しないといけません。
この人にはこう教わった。あの人にはあのように教わった。と言う事はよくある事。
先輩から指摘された様々な事や、教えられたことを実施してもうまくいかなかったり、逆に失敗したりするものです。
それでどのようにして良いかわからなくなったりします。
そのような時にどのように理解するのがいいのか。
それはどちらも間違っていないと言う事。人それぞれにその時の感じ方があり、その感じた表現がその人なりに言葉として発し、その発した言葉を受け止める方も、その時の精神状態や、その発する言葉の受け止め方で大いに違ってくるものなのです。
起こったことはそれをそのまま受け止め、その時はその時の対応と鷹揚に構えるのがいいのではないかと思います。

臨機応変

つまり、ありきたりの表現ですが、「臨機応変に」という事になるのではないかと思います。
押しながら引く。時には押し進み、時には引き下がる。押しすぎると逃げるし、究極は「窮鼠猫を噛む」という状態に陥ることもあります。
引き過ぎると、本来の意味から逸脱し、目標を達することはでき得ない。
その絶妙なバランス感覚だったり、相手の顔つき、顔色、態度、目つき等々、相手が醸し出す全てを五感を通じて感じ取り、それで正しい判断をしていく。

陰陽平衡

色々な物事においてすべてが絶対という存在はありません。
それが陰陽平衡という言葉の真意であり、世の中の真理でもあります。
中庸という教えは、微妙なバランスでゆらゆら揺れながら歩む。しかしながら絶対的な芯というか、物事に対して絶対的な不変のもの、国で言うと憲法の様なよりどころ、揺らぎのないものを持ちながらという事ではないかと思うのです。
結局はなるようになる。だいじょうぶ。考え過ぎない事。