河端孝幸の読む漢方

五月病・うつ病に負けない

五月病

四月に新年度となり、新たな生活にも慣れてくるのが五月。生活も少しずつ整い、毎日の生活のリズムが一定になりはじめる時期でもあります。
しかし一方で、新生活になかなかなじめなくて、悩み、苦しみ、もがいてしまう人が多くなるのも五月であります。いわゆる五月病。何となく自分に対して自信がなくなり、このままでいいのかクヨクヨ考えてしまう。その悩みがどんどん大きくなり、自分自身や、自分の周り全てに対してこのままだとどうなってしまうのだろう、こんなことやっていていいのか。必要ないのではないか。意味がないのではないのか。あらゆる事に対して不安になり、自分一人が取り残されてしまう、世の中についていけない。孤独感や漫然とした不安感に苛まれ、強迫観念にとらわれやすくもなります。いわゆるうつ的になりやすい時期でもあります。
でもだいじょうぶ。死は誰にでも訪れますが、治らない病気はないのです。

命をいただいている。その意味とは。

今この世に生きているのは現実ですね。その生きている証の「命」はどこからきているのでしょう。この事を考える事はとっても大切な事だと私は思います。自分の命は、両親がいるからこそ今の自分の「生命」があります。生きる命を授かっているのです。それでは両親はどうして自分に命を与える事が出来たかと言うと、両親もそのまた両親から命を授かっているのです。その両親の両親もまたその両親から。
つまりは、永遠と続く命のつながりで自分の命を授かっているのです。そして、どこで途切れても自分の命はない事になります。強い強い永遠の命のつながりがあったからこそ自分の生命があるのです。

一つの命が生まれる確率は

さらに自分の命があるために関わった人間の数と、その確率はどのくらいでしょうか。実際に計算をしてみましょう。
現代は晩婚になり、三十代・四十代での結婚も珍しくはなくなっています。現在、漢方相談においでになる三十~四十代の女性のお悩みで多いのは赤ちゃんが欲しいというお悩みです。しかし昭和の初めより以前は十代・二十代前半での結婚が当たり前で、二十代前半で第一子がいるということが普通でした。
そこで大体二十五歳で一つの世代が生まれると仮定して計算すると、二十世代さかのぼると約百万人を超える人たちの関わりで、今の自分の命があるという計算になります。二十七代さかのぼると一億人を超え、三十代さかのぼると十億人を超えてきます。
筑波大学の名誉教授の村上和雄氏は、「一つの命が生まれる確率は、一億円の宝くじが百万回連続して当たることに匹敵する。」と言われています。ですから、相当な強運を持って生まれてきていると言うことができる訳で、弱い訳がない。自分の生命力と言うのは素晴らしく強いものなのです。
自信とは自分を信じると書きます。この原理原則を見つめ、自信を取り戻す事が大切です。弱っているその力を最大限に強く発揮させる。それが漢方薬の真髄です。